別にどうでもいいのでしょうが、ダメな子ほどかわいいというか(かわいくはない、ない)、少年野球でも手のかかる子ほど気になるというか、どうしても一言言わずにはいられません。
昨日、自民党「総裁」は下馬評通り、谷垣禎一元財務相に決まりました。前にも書いたように谷垣さんは私心もなく、信頼できる人物だと思いますが、マイナスからプラスに戻すだけのパワーに欠けるように思えるのと、何よりも不純な動機から谷垣さんを担ぐ輩の影が見え隠れすることがマイナスイメージとなってしまうような気がします。
逆に、派閥領袖などの退場を迫った河野太郎さんも、党員票では一定の成果を出しましたが、議員票は見事に少なく、今回の衆議院選挙の結果と自民党内の力学はあい変わらず違うのだということがはっきりしました。ニュースで、3候補者が演説後、演台から降りてきた時に下で出迎えた町村氏は谷垣、西村両氏とにこやかに握手したのに、河野さんとは握手しないばかりか、「言いたいことを言うのもいい加減にしろ。ものには限度というものがあるぞ」と笑顔ですごんで見せました。まるで子供です。取材陣がいるのを承知で、こうした醜態をさらせるのも、世の中の空気を分からないからこそでしょうね。
私は河野さんの政治家としての実績や信条をよく知るわけではありませんが、少なくとも世の中の空気は一番分かっていると思います。今だに裏側で糸を引くような不透明な動きをする政治に嫌気がさして、本当はそういう人間を直接反対票を投じれればいいですが、そういう選挙制度になっていないので、自分の選挙区の自民党候補を落としたのです。直接反対票を投じる制度があれば、裏側でコソコソ糸を引いている連中は間違いなく、トップ落選しているはずです。この人たちの割を食って落選してしまったまともな自民党候補も多かったはずです。そういう意味では、元議員や落選した候補も議員票に数えれば、河野さんは当選したかもしれないですね…。
それはさておき、今日は党役員人事が発表されました。その顔ぶれに文句はありませんが、「総裁」という名前もそうですが、そもそもいまだに以前と同じ党三役というのはどうなのでしょう?民主党は自民党のような二重構造を避けるために、政調会を廃止し、内閣に一元化するなど、どんどん改革を進めています。本来、敗因を総括し、抜本的に改革すべき野党が、昔と同じ名前でどうすんでしょうか?族議員がはびこる政調会と省庁別の部会、全会一致が原則で、政府の気に入らない法案は通さない総務会、一部の実力者が長年牛耳っていた税調など、今まさに民主党が排除しようとしている仕組みですが、再び政権を握ったら、旧態依然とした形に戻すのでしょうか?そんなことに何の疑念もなく、総裁選を終えたら、慣習的に今まで通りの役員人事ということが、既に民意とズレすぎです。
本当にどこに行くのか、自民党!ですね。着実に来年の参議院選での消滅の道を歩んでいると思います。今回、コテンパンに敗れた衆議院議員ですら今回の総裁選を見ると危機感を感じていないようです。ましてや、まだ半数近くを握る参議院はもっと危機感は少ないでしょうね。