待望の兼見卿記・第四(巻)が発刊され、校訂に携われた著者「橋本政宣・金子 拓・堀 新・遠藤珠紀先生」の御名をもって御恵贈を給わった。
伏して御礼を申し上げたい。
今般の第四(巻)は天正十八年正月から文禄元年(天正廿年)十二月までのものである。
細川家を勉強する者にとっては幽齋や忠興に関する記述や、幽齋女・伊与の婿にあたる兼治やその子兼従と云った人々の消息がみえて誠に興味深い。
豊臣秀吉の北条征伐から朝鮮出兵に至る軍事的動きや、聚楽第の建設、禁裏の造営、東山大仏の建設などとともに、秀吉の身内の不幸、また千利休の処罰など内容は盛り沢山である。
第一級史料が語りかける事柄の一つ/\を読み進めると、時間を忘れさせてしまうがまさに快感である。
みなさまにもぜひともご一読いただくようご推薦申し上げる。(感謝)