先日の「8月史談会史料「村々小前共へ」の読み下し分をご紹介しておく。
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村々小前共江
今度我等知藩事の重任を蒙候ニ付而者
朝廷之御趣意を奉し
正四位様厚き思召を継て、管内の四民うへこゝえの
うれへなく、各其處を得せしめむ事を希
ふ、中にも百姓ハ暑寒風雨もいとはす、骨折
て貢を納め、夫役をつとめ、老人子供病者
にさへ、暖ふ着せこゝろよく養ふことを得さるは、
全く年貢夫役のからき故なりしと我ふかく恥おそ
る、いかにもして此苦しミをとかむとおもへとも、今直に
本免をくつろくることを得す、先左之通
一上米 一口米三稜 一会所并村出来銭
右稜々を差ゆるしぬ、はた又壱歩半米ハ凶年
損耗償の為に備をきしことにさむらへとも、向
後をさむるに及はす、是迄の請免を仮の定め
とこゝろへ、いよ/\農業に精をいれ、老若
を養育し、あまりあるものハ親類組合等
の難渋をすくひ、相互に人たるの道を
つくすへきもの也
七月 知事