Sightsong

自縄自縛日記

辺野古戦争(3)

2007-05-19 09:06:28 | 沖縄
いよいよ、普天間基地の代替に辺野古に基地建設を強行するための事前調査(えせアセス)が、5月18日に開始された。それも、良心ある人々を抑えつけるため、自衛隊の力を借りて。

5月19日朝、全国紙(朝日、毎日、読売)および沖縄紙をネットで読んでみた。あらためて、全国紙の報道の偏りが見える。
沖縄タイムス、琉球新報ともに(当然ながら)大きくトップでとりあげている一方、産経にはなんとこのニュースがアップされていない。

私を含め、大多数の者は現地に行くことができない。しかし、このような強権的政策、しかも将来に禍根を残す米軍の戦争協力と環境破壊を看過してはならないし、報道を自粛している大手メディアでのみウォッチしてもアンバランスだということができるだろう。「良心」がある私達にできることは注視と記憶、それからできれば反対の声(ブログでも署名でも友達・家族への口コミでも)

◆ジュゴン

ジュゴンについて、朝日、毎日は言及していない(サンゴのみ)。

◆「事前調査」がまともな環境アセスでないこと

朝日、毎日ともに、アセスに先立つ調査とのみ説明している。
(毎日は別の記事で、アセス法違反とのコメントを紹介しているが。)

◆反対する方々の行動

読売は、写真のキャプションに「反対派のカヌーに取り囲まれた調査船」と付しているが、調査船が受動態になっているところがどうもひっかかる。

◆批判的意見

ここが新聞記者の肝だと思う。

朝日は、防衛施設庁から防衛省に「国家行政組織法に基づく官庁間協力の一環」として依頼があったとの久間防衛相の説明について、両省庁は統合される予定の「身内」であるとし、形式を悪用したことを暗に指摘している。また、海自の潜水士が、反対する方々も気づかないうちに調査開始したことをあえて批判的に指摘しているように見える。

読売は批判もなにもなし。上述の「取り囲まれた」にあるように、反対する方々を突き放しているように見える。

毎日は、米軍と自衛隊との一体化のため、また米国へのアピールのため、安部首相が基地移設計画を急がせているとの説明。比較的長文の記事ながらトーンは弱い。

◆記事
朝日新聞「沖縄・辺野古崎の環境現況調査着手 近海に掃海母船待機」(5/18 11:17)
読売新聞「シュワブ沿岸部海域で施設局が調査開始、海自潜水員も参加」(5/18 11:49)
毎日新聞「普天間移設調査:海自参加 「米軍と一体化」加速」(5/19 1:14)
琉球新報「潜水作業に自衛隊 国、機器設置に着手」(5/18 16:01)など
沖縄タイムス「海自、海域調査参加/辺野古沖に機材設置」(5/18夕刊)など

◆反対署名(1人の署名が大きな力につながるはず。) →
『ジュゴンを守るための環境アセスを!』

※私の2日前の署名時には828名、いま(5/19 9時)は989名とどんどん増えている。英語だが名前をローマ字で入れて(匿名希望ならAnonymousにチェック)、次のページで必須項目(required)に記入するのみ。名前(または匿名)とメッセージのみ公表される。画像も可。



『「癒しの島」から「冷やしの島」へ』、および『辺野古の海は “波 高し”』(市民メディア・インターネット新聞JANJAN)での指摘に沿い、「反対派」という、特定のイメージに良心ある方々を押し込める用語を変え、暫定的に「反対する方々」としました。