日々のつれづれ(5代目)

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西丸 震哉著 「山小屋造った…ネコも来た!」(文春文庫)

2008-08-18 23:04:22 | 本・映画・展覧会
 なんだか多彩な経歴を持つ多才な人らしい。Wikiで調べるとあの「ノストラダムスの大予言」のアドバイザーもしたんだとか!本業が何なのか、よく分からない人でもある。

 そういう著者が長野の寒村(と言って差し支えなかろう)にアルプスを望む「山小屋」を建てた。施工は大工の力を借りたものの、設計はほぼ自身のようだ。本書はそんな山小屋の土地探しから始まり、山小屋での生活から話題がいろいろと拡がってゆく。

 面白いと言えば面白い。だが全編を通じ、読点のない講談調の書き回しという体裁と、ちょっと依怙地で拗ねたものの見方が引っ掛かり、素直に楽しめない。何となく「それはそうかもしれないけど、でもそう言っちゃオシマイよ」と言う感想。文体の通りの人だったら、付き合いたくないなぁ。我慢してまで付き合いたいほどの博識や魅力的で奇想天外な発想を持っているかどうか、本書からは伺えなかった。

 ただ一方で、批判的な目(とは言い過ぎか、本当にそうか?と自分で考えてみる癖)を常に持つ姿勢は見習いたいと思う。情報の洪水で個々の情報を吟味する時間がどんどん少なくなりそうな現代だからこそ。

 2008年8月8日 自宅にて読了
コメント
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