それなりに飛行機には乗っている方だと思うが、ヘリコプターには乗ったことがない。あの挙動がどうにも苦手なのだ。最近、ローターや回転軸について少し考えたら納得できかけてきたので乗ってみたい気になってはきたのだけれど…日本で飛ぶならヘリの方が飛べる場所多いしね(値段は別として)。
とは言え、このヘリだけはお世話になりたくない。まぁ今はお世話になるような山行がないので大丈夫だが、仮に出かけることがあっても山岳レスキューのお世話になってはイカン。
黒部・立山エリアを擁する富山県警の航空隊のウデはピカイチだと言う。厳しい環境が否応なくそうさせたとも言う。本書はその活動の記録を、隊長はじめパイロット、整備士、そして実際に救助された人や活動の甲斐なく亡くなった方の遺族からの手紙などで構成されている。
山は行かないけれど、場面は想像に難くない。きっと映像化すれば大迫力だけれど、あまり見たくない。県警航空隊の山岳レスキューなど無い方が良いのだ。それは自衛隊の交戦技術といっしょ。
でも確かに、消え行く命の灯を消してはならないというのは自然の発想だけど、無謀な登山者の遭難を富山県民の血税を投じ整備したシステムを用い、経験を積んできた隊員の命を賭してレスキューする必要はあるのか?とも思ってしまうよホント。「民間ヘリだと有料なんですよね、じゃあ結構です自分で降ります」なんて実話なんだって!?
2010年5月26日 自宅にて読了