日々のつれづれ(5代目)

旅行レポート以外の、細々としたこと。
割とまめに書くようにしています。
お気軽にコメント下さい。

【本】鈴木大介著 「脳は回復する-高次脳機能障害からの脱出-」(新潮新書)

2021-09-07 20:00:00 | 本・映画・展覧会
 脳梗塞で倒れ、半身不随近くまでいった著者が記す「こんなんなっちゃいました」物語。

 病の当事者が綴った書は少なくないと思うが、全く読んだことがない。それでもたぶん本書がユニークだろうなと思うのは、リハビリ内容や日記ではなく、脳梗塞で倒れた結果の行動、その時著者はどう見え感じ、どうしたいかを具体的かつ克明に描いていること。例えば、一つのことに注意が行ってしまうとそこから目が離せなくなる~例として胸元の開いた服の女性がいると、おっぱいをガン見してしまう、何かの拍子に感情が昂るとギャン泣きしてしまう、脳内の処理速度が発症前より格段に遅くなり、複数のものごとを同時処理できないばかりか1つのことでさえ理解し対処するのが遅くなる、等々。なるほど、そういうものか。

 著者のリハビリを支えたのは、リストカットの常習者でもあり世間的にはちょっとおかしく思われる妻。「ようやく私の気持ちが分かったか」と著者をせせら笑いながら、寄り添ってサポート。一人暮らしだと著者のような回復は望めないのかもしれない。

 極めてシリアスかつ貴重な体験談を、ユーモアある書きぶりで仕上げたセンスは秀逸。失礼ながら、彼本来の貧困関連の著作よりよっぽど面白い。

 2021年8月16日 自宅にて読了
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

シリーズ・川崎市の銭湯を巡る(28/35) 幸区・富士見湯

2021-09-07 06:00:00 | 旅行・ハイク&ウォーク
 今日は敗戦の日。川崎市の銭湯訪問、28湯目。今週の探訪先は幸区・富士見湯。日曜のみ朝風呂営業しているので、雨の中を朝食がてら出かけた。川崎駅から歩いて10分弱、ラゾーナ川崎を越えた先の住宅街にある。

 昔ながらの建物、中に入ると古色蒼然、特に格(ごう)天井が素晴らしく、古いが手入れは行き届いている。後で調べたところ、築70年ほど経っているらしい。戦後間もない頃に建てられたってことですかね。そしてここも川崎フロンターレ推しがすごくて、ポスターやらサイン入り風呂桶やら。ロッカー「14」はラッピングされている上に、引退した大スター・中村憲剛の直筆サイン入り。バスケットの川崎ブレイブサンダース推しの銭湯ってないのかな。「フロ」イブサンダースじゃ、こじつけで厳しいかな。

 浴室に入るとびっくり、壁絵は入口のガラス戸に貼ってあった、ピッチにうずくまる中村憲剛の写真そのままのペンキ絵だ。そしてこの絵にも本人サイン。2年に一度程度描き換えられるらしいので、ファンの方はお早めに。タイル貼りの浴槽は3つ、ジェットに電気、それと薬湯。今日は白っぽいカルシウム泉、これがヌルめで気持ち良い。大雨のためTシャツ1枚ではうすら寒い温度だったから良かったけど、炎天であればこれでも熱く感じたかもしれない。

 天気は悪かったが、昔ながらの空間でのんびり気持ち良く過ごした。

 2021年8月15日訪問
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする