1979年の本なので字は小さく書体は古く、ちょっと読み辛い。だが内容は興味深い。
タイトルの「部落」は部落問題、被差別部落のことではなく、コミュニティの最小単位である、10数戸が固まったエリアを指し、集落と呼んだ方が理解し易い。そこに住んだ著者が、集落で暮らすうちに体験し見聞した風習や掟について書かれている。
本書は「田舎ぐらしあるある」に出てくるコミュニティの息苦しさ、その一方である親身な付き合いが詳細に記されている。自分にとっては鬱陶しさばかり感じられ、仮に長男であれば出てゆくことも許されず辛い(なんて思わないのかもしれない宿命だから)だろうと。そういう土地に生まれなくて良かった。
舞台は今の八王子市、陣馬街道で山に入って行った恩方あたり。当時の言葉遣いの応酬が生き生きとしており興味深く、今でも登山客を乗せたバスを見送る老人の中にはこのような価値観を持ち「むかしことば」を話す人が存命かもしれない。
2021年12月8日 宝塚へ向かう阪急電車車中にて読了
タイトルの「部落」は部落問題、被差別部落のことではなく、コミュニティの最小単位である、10数戸が固まったエリアを指し、集落と呼んだ方が理解し易い。そこに住んだ著者が、集落で暮らすうちに体験し見聞した風習や掟について書かれている。
本書は「田舎ぐらしあるある」に出てくるコミュニティの息苦しさ、その一方である親身な付き合いが詳細に記されている。自分にとっては鬱陶しさばかり感じられ、仮に長男であれば出てゆくことも許されず辛い(なんて思わないのかもしれない宿命だから)だろうと。そういう土地に生まれなくて良かった。
舞台は今の八王子市、陣馬街道で山に入って行った恩方あたり。当時の言葉遣いの応酬が生き生きとしており興味深く、今でも登山客を乗せたバスを見送る老人の中にはこのような価値観を持ち「むかしことば」を話す人が存命かもしれない。
2021年12月8日 宝塚へ向かう阪急電車車中にて読了