割と頻繁に海外に出かけるようになってからだろうか、海外から日本にやってくる人々とくに「居ついてる」人々が気になるようになった。昨今では入管でスリランカ女性が死亡したり、ウクライナ難民が特別扱いを受けたり(その他の難民の扱いと格差の根拠は?)と、日本にやって来る人々への対応が話題になっている。
本書は、海外からやってきて日本に「居ついている」人々たちの内訳や理由の分析を中心に、そういう人々をどう遇してゆくべきかまで論じている。年代ごとの出身国分布や来日理由の解説は判り易く、特に出稼ぎ目当てで来る人々が景気動向によって大きく影響を受ける分析は納得。逆にカネ目当てでなく来日する理由が気になる。特定の文化的興味以外、何を好き好んで高温多湿で自然災害が多く、居住外国人への風当たりは強い日本にやって来るのか。そこは本書のテーマではないらしい。
政府の来日外国人に対する建前と本音に関する説明は良く判った。ただし、「不良外国人の選別」に対する批判的論調には同意できない。国籍を問わず、「危険分子」は排除したいのは当然ではないのか。思想統制や宗教差別までには至っていないし、諸外国だってビザ発給や入国書類に「訴追を受けたことはありますか」的な質問があるのは珍しくないのだから、日本だけがユルユルに誰でも歓迎と言う必要はないはずだ。とは言え、今の難民認定のハードルを始め、入管制度や運用については厳し過ぎると思う部分は確かにある。
2022年6月12日 実家より戻る電車中にて読了
本書は、海外からやってきて日本に「居ついている」人々たちの内訳や理由の分析を中心に、そういう人々をどう遇してゆくべきかまで論じている。年代ごとの出身国分布や来日理由の解説は判り易く、特に出稼ぎ目当てで来る人々が景気動向によって大きく影響を受ける分析は納得。逆にカネ目当てでなく来日する理由が気になる。特定の文化的興味以外、何を好き好んで高温多湿で自然災害が多く、居住外国人への風当たりは強い日本にやって来るのか。そこは本書のテーマではないらしい。
政府の来日外国人に対する建前と本音に関する説明は良く判った。ただし、「不良外国人の選別」に対する批判的論調には同意できない。国籍を問わず、「危険分子」は排除したいのは当然ではないのか。思想統制や宗教差別までには至っていないし、諸外国だってビザ発給や入国書類に「訴追を受けたことはありますか」的な質問があるのは珍しくないのだから、日本だけがユルユルに誰でも歓迎と言う必要はないはずだ。とは言え、今の難民認定のハードルを始め、入管制度や運用については厳し過ぎると思う部分は確かにある。
2022年6月12日 実家より戻る電車中にて読了