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「婚活したらすごかった」石神賢介

2012年01月22日 17時40分23秒 | 読書(ノンフィクション)

 
「婚活したらすごかった」石神賢介

このタイトルは巧い。
どうすごいんだろう?と気になる。
いくつか文章を紹介する。

P94
社会学者の山田昌弘氏とジャーナリストの白川桃子氏の2008年の共著『「婚活」時代』によって「婚活」という言葉が生まれ、一般化し、“結婚活動”することが恥ずかしくない社会に変わってきた。(中略)
なにしろ、年収400万以上の男性は5人に1人以下なのである。シングルの男性に限っていえば、さらに少なくなる。女性にとって、自分が求める高い経済力を持つ男性を捕まえるのは至難の業だ。それが明確になり、周囲の目を気にせずに婚活ができる世の中になった。
「世間の目などかまっていられない」
そんな切迫した結婚難が、婚活パーティの現実の充実につながった。


P116
実は婚活を始めた頃は、自分と年齢が近い女性の方が付き合いやすいと考えていた。歳が離れている女性は話が合わないように思えたし、若い人はわがままだという先入観を持っていた。
しかし、個人差はあるものの、思っていたイメージとは逆で、若い女性のほうが素直で、年齢を重ねるごとに扱いが難しいことが身に染みた。


P156
「人気のある男性会員の方は、概して退会が早いんです。数人の女性と対面して、気に入った方がいると、さほど迷わずに結婚を決める傾向があります」(中略)
「女性会員は、相性のよさを感じる男性と出会っても、なかなか決めません。目の前にいる人よりももっと素敵な男性がいるかもしれない、そう思われるみたいですね。私どもがお勧めしても、悩まれる。そうしているうちに、その男性はほかの女性会員とお付き合いを始めてしまいます」


P190
男が求める、容姿に恵まれてしかも従順な女性など、世の中には存在しない。
女が求める、年収が多くて優しくて浮気などしない男性など、世の中には存在しない。
そう考えておいたほうがいい。相手に多くを望まない自分にならなければ、パートナーは見つかりづらい。
その事実がわかると、「20代で結婚しておけばよかったなあ」と40代になってつくづく思う。
自我が育ちきっていない20代のうちに家庭を築かなかったことが、いまさらながら悔やまれる。しかし、育ちきってしまった自我を破棄することはもはや不可能である。


【ネット上の紹介】
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