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「式の前日」穂積
評判の高い作品を読んだ。
おもしろかった。
短編集で6編収録。
日常と不思議の移行が巧い。
すべて「別れ」がテーマで、この統一感もいい。
(ここから辛口になるので、読みたくない方はストップ)
ただ、世間が絶賛するほどレベルが高いか、というと疑問。
新人の処女作としては、よく出来ている。
でも、私は吉田秋生さんのデビュー当時を知ってるから。
(遜色がない、という訳にはいかない)
「あずさ2号で再会」は、構成と展開が巧いけど、
トリックは、樹村みのりさんの「菜の花畑のこちら側③」のバリエーション。
・・・ということで、期待大だった分、辛口となった。
技術も個性もある期待の新人、ということでフォローして終了。
100人いたら、99人まで絶賛すると思う。