「君の膵臓をたべたい」住野よる
衝撃的なタイトル。
カニバリズムの本ではない。
青春小説、高校生が主人公。
人気作品で、評判どおり面白かった。
一気読みでした。
偶然、主人公の少年は、クラスメイト・山内桜良が綴っていた、秘密の日記を拾う。
それが発端となり、少年と桜良の交流が始まる。
というか、桜良に振り回される日々。
断りたいが、出来ない・・・なぜなら、彼女の余命は、いくばくもないから。
P194-195
「あーあ、私も運がないな-」
「真実と挑戦?そうだね、でもゲームじゃなくても、もし僕が答えられるような質問だったら答えてあげるよ」
「いいの、ゲームの結果なんだから」
いったい彼女は何を訊こうとしていたのか?
いろいろ想定しながら読んだ。
この答えはP250に書かれている。
自分で読んでみて。
それにしても、何というか、萌え要素満載。
地味系、オタク系男子の妄想炸裂、と思われる。
おそらく、何年後かに『カルト系古典』となるべき作品・・・その生まれた瞬間を見たように思う。
【おまけ】
読んでいて、氷室冴子さんの「海がきこえる」を思いだした。
何が似ているかと言うと、少年が女性に振り回される、って設定。
女性をリードしたい、と思う男性とは逆に、
気の強い女性に振り回されたい、って願望の男性も少なからずいる。(私ではない、為念)
【ネット上の紹介】
偶然、僕が病院で拾った1冊の文庫本。タイトルは「共病文庫」。それはクラスメイトである山内桜良が綴っていた、秘密の日記帳だった。そこには、彼女の余命が膵臓の病気により、もういくばくもないと書かれていて――。 病を患う彼女にさえ、平等につきつけられる残酷な現実。【名前のない僕】と【日常のない彼女】が紡ぐ、終わりから始まる物語。全ての予想を裏切る結末まで、一気読み必至!