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「悪魔のような花婿」シリーズ再読

2018年06月14日 19時53分13秒 | 読書(小説/日本)

5月は、「嘘つきは姫君のはじまり」シリーズを再読していた。
今月は、「悪魔のような花婿」シリーズを再読した。
両者は松田志乃ぶ作品の双璧、甲乙つけがたい面白さだ。

「薔薇の横恋慕」P139
マザーフィールドの領地を治めることになった夫に若きモード・パイパーが求めたものは、領民たちへの慈悲の心、仕事への情熱、家族への愛情、妻への誠実さといったものだった。
 その全てを完璧に満たしてもらえるとは彼女自身も思っていなかっただろう。だが、ただの一つも与えられないとはさすがに考えなかったはずだ。

「魔女たちの仮面舞踏会」P194レディ・エリノアのセリフ
「それを否定するつもりはないわ。私は愛を感じたことはないけれど、愛の存在を主張する人々が全員揃って嘘を言っているとも思わないから。幽霊のようなものね。ある人は確かに見たと言い、ある人はただの幻だと言う……。(後略)」

「魔女たちの仮面舞踏会」P204ジュリエットのセリフ
「でも、あの、生意気なことを申すようですけど、わたしにとって、愛の存在を疑うことは自分を疑うことと同じように思われます、王妃さま。両手をながめて、これは本当に自分の手なのかと考えるような・・・・・・わたしは家族から惜しみない愛情を与えられて育ちましたし、それは確かにわたしの一部になっていると感じますの。愛など幻だと否定したら、それを一部としているこのわたしも幻ということになってしまう気がします」 

「たんぽぽと卵」P255
「落ちたらまた受ければいい」
 リオンは言った。
「それでもだめなら、他の場所で、あなたにふさわしい他の道を新たに探し始めればいい――エリザベス・スプリング」
 初めて彼からその名前で呼ばれ、エリザベスがかすかに目を見開いた。
(ジュリエットもいいけど、私はエリザベスのファンだ)

【参考リンク】1
「嘘つきは姫君のはじまり」再読 

【参考リンク】2

「悪魔のような花婿」松田志乃ぶ
「遅れてきた求婚者」松田志乃ぶ
「悪魔のような花婿 薔薇の横恋慕」松田志乃ぶ
「悪魔のような花婿~ダイヤモンドは淑女の親友」松田志乃ぶ
「悪魔のような花婿~愛と誘惑の黄金宮」松田志乃ぶ
「悪魔のような花婿(あなた)~魔女たちの仮面舞踏会」松田志乃ぶ
「悪魔のような花婿(あなた) 魔法使いの恋人」松田志乃ぶ
「悪魔のような花婿(あなた) 薔薇の祭典」松田志乃ぶ
「悪魔のような花婿(あなた) エメラルド島の花嫁」松田志乃ぶ
「悪魔のような花婿(あなた) プリンセス・フェスティバル」松田志乃ぶ