「緑の庭で寝ころんで」宮下奈都
宮下奈都さんのエッセイ。
読んでいて、温かい気持ちになる作品だ。
「神さまたちの遊ぶ庭」では、宮下家の子どもたち3人が生き生きと描かれた。
その後が気になって読んだ。(こんなお母さんに育てられたい)
P43
忘れていいものと、忘れてはいけないもの、そこに忘れられないものが入り混じって、それでもぼろぼろ忘れていって。少しずつ、生きやすくなりながら、こぼれるものを掬いながら、ときどきは頭を抱えながら、私たちは生きていくのだ。
P64
がんばって生きていればいるほど、笑顔から遠ざかってしまう。(中略)
よく笑う大人って、がさつで、無神経に見えていた。でもね。ほんとうは、笑ってこその人生なんだよ。
P295
がんばることで初めて、がんばれないことを知ることができる。がんばってもどうにもならないこともあると知るのは、つらいけれども必要なことだ。
P332
やればできるとうのは、半分ほんとうだと思う。やらないよりは、やったほうができる。ただし、ある程度までの話だ。やればできるなら、誰だって何だってできるはずなのだ。
【ネット上の紹介】
ふるさと福井で、北海道の大自然の中で、のびやかに成長する三人の子どもたち。その姿を作家として、母親として見つめ、あたたかく瑞々しい筆致で紡いだ「緑の庭の子どもたち」(月刊情報誌「fu」連載)4年分を完全収録。ほかに、読書日記、自作解説ほか、宮下ワールドの原風景を味わえるエッセイ61編、掌編小説や音楽劇原作など、単行本初収録の創作5編も収載。著者の4年間のあゆみが詰まった宝箱。
1章 緑の庭の子どもたち 2013‐2015
2章 日々のこと
3章 本のことなど
4章 自作について
5章 羊と鋼と本屋大賞
6章 緑の庭の子どもたち 2015‐2017
2章 日々のこと
3章 本のことなど
4章 自作について
5章 羊と鋼と本屋大賞
6章 緑の庭の子どもたち 2015‐2017