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「できそこないの男たち」福岡伸一

2022年12月05日 08時18分12秒 | 読書(科学)


「できそこないの男たち」福岡伸一

著者は分子生物学教授。
本書を簡略にまとめると、
生命体は女性が基本、と書かれている。
興味深くおもしろい。

P160
その部分はちょうど女性器の割れ目にあった左右の大陰唇を縫い合わせてできた、だぶつきがある袋状の場所である。こうして陰嚢が出来上がる。

P166
男性は、生命の基本仕様である女性を作りかえて出来上がったものである。だから、ところどころ急場しのぎの、不細工な仕上がり具合になっているところがると。(中略)
アダムがイブを作ったのではない。イブがアダムを作り出したのである。

P182
地球が誕生したのが46億年前。そこから生命が発生するまでにおよそ10億年が経過した。そして生命が現れてからさらに10億年、この間、生物の性は単一で、すべてがメスだった。

P184
生命が出現して10億年、大気には酸素が徐々に増え、反応性に富む酸素は様々な元素を酸化するようになり、地球環境に大きな転機がおとずれた。気候と気温の変化もダイナミックなものとなる。多様性と変化が求められた。
メスたちはこのとき初めてオスを必要とすることになったのだ。

【関連図書】



「生物と無生物のあいだ」福岡伸

「動的平衡 新版」福岡伸一 

「動的平衡 2 新版」福岡伸一  

「動的平衡」(3)福岡伸一

【関連図書】2

「オスとメスはどちらが得か?」稲垣栄洋

【ネット上の紹介】
「生命の基本仕様」―それは女である。本来、すべての生物はまずメスとして発生する。メスは太くて強い縦糸であり、オスはそのメスの系譜を時々橋渡しし、細い横糸の役割を果たす“使い走り”に過ぎない―。分子生物学が明らかにした、男を男たらしめる「秘密の鍵」。SRY遺伝子の発見をめぐる、研究者たちの白熱したレースと駆け引きの息吹を伝えながら「女と男」の「本当の関係」に迫る、あざやかな考察。
第1章 見えないものを見た男
第2章 男の秘密を覗いた女
第3章 匂いのない匂い
第4章 誤認逮捕
第5章 SRY遺伝子
第6章 ミュラー博士とウォルフ博士
第7章 アリマキ的人生
第8章 弱きもの、汝の名は男なり
第9章 Yの旅路
第10章 ハーバードの星
第11章 余剰の起源

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