「冬の蕾 ベアテ・シロタと女性の権利」樹村みのり
日本国憲法制定における、ベアテ・シロタさんの役割に焦点をあてた作品。
樹村みのり作品としても、ぜひ手元に置きたい1冊だ。
女性の権利と平等
――これは
当時の日本政府案には勿論のこと
民政局があらかじめガイドラインとして
使おうとした文書にも 漏れていたことだった
3人の人権チームの中で、女性は当時22歳の彼女だけだった
ベアテ・シロタは 女性の項(パート)を任せられ
たった1人で 女性の権利と平等の文面を作り上げたのだった
ベアテ・シロタのつくった原案・第18条は次のようにシンプルな形にまとめられていた
婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。
配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない。(現・日本国憲法第24条)
【ネット上の紹介】
想像してみてください。個人よりも家や家族が重んじられ、女性はつねに男性に従い、選挙権もなかった時代を。敗戦によって、そうした冬の時代にあった日本の女性に、憲法の男女平等条項という「蕾」がもたらされました。ベアテ・シロタは、なぜ男女平等条項を起草したのでしょうか。彼女の人生と憲法制定過程を辿ります。
【目次】
冬の蕾
あなたとわたし
花子さんの見た未来?
今日の一日の幸