「日本橋本石町やさぐれ長屋」宇江佐真理
江戸下町の長屋を舞台にした連作短編集。
宇江佐真理さん得意の人情もの。
こういうのを読むとほっとする。
宇江佐真理作品のようなものは、日本の時代小説か、落語・人情噺でしかお目にかかれない。強いて言うと、O.ヘンリーのペーソスものが近いかも。
【ネット上の紹介】
日本橋の裏店に集う、一癖もふた癖もある住人たち。堅物の大工・鉄五郎、気の強い出戻りのおやす、老母の面倒に悩むおすぎ、旦那が仕事場から帰ってこなくなったおとき。貧乏でお節介な老若男女が不器用に生きる。すると、長屋の取り壊しが決まり―市井物を得意とした著者が遺してくれた傑作連作短編集