MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『ラン・オールナイト』

2015-06-12 00:09:35 | goo映画レビュー

原題:『Run All Night』
監督:ジャウマ・コレット=セラ
脚本:ブラッド・イングルスビー
撮影:マーティン・ルーエ
出演:リーアム・ニーソン/ジョエル・キナマン/コモン/エド・ハリス
2015年/アメリカ

 近年の「リーアム・ニーソン風」作品について

 一見上手いプロットのように見えるが、主人公のジミー・コンロンが息子のマイクを救うために親友のショーン・マグワイアの息子のダニーを銃殺した後に、ダニーたちの犯行とマイクの無実を証明するためにマイクと一緒にリムジンに乗っていた、マイクがジムでボクシングを教えているレッグスを探すのであるが、レッグスの存在がマグワイアたちにバレていて命を狙われているのならばともかく、自分の無実を証明するために誰が味方なのか分からない中を渡り歩いていることにストーリー展開の強引さが感じられる。
 ジョン・ハーディング刑事は証拠不十分で1996年にジミーを釈放しており、ようやく2014年のクリスマスに彼を捕えることができるチャンスを掴むのであるが、そこまでに至る困難な経緯は描かれておらず、最後に既に絶命しているジミーの手から暗殺者リストを入手したところで物語自体が盛り上がることもない。
 ところでジミーが見つけるパッチワークによる家族写真には「US BEFORE YOU」とロゴが貼られている。意訳するならば「あなたの目の前には私たちがいる」となり、それはジミーを大いに励ますと思うのだが、何故か字幕で訳されていなかったのが不思議だった。


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