MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『ニック・オブ・タイム』

2016-10-19 00:07:08 | goo映画レビュー

原題:『Nick of Time』
監督:ジョン・バダム
脚本:パトリック・シェーン・ダンカン
撮影:ロイ・H・ワグナー
出演:ジョニー・デップ/クリストファー・ウォーケン/チャールズ・S・ダットン/マーシャ・メイソン
1995年/アメリカ

空回りするサスペンスについて

 脚本は悪くはない。突然、一人娘を誘拐されて州知事のエレノア・グラントの殺害を強要される主人公のジーン・ワトソンの葛藤をほぼ時間通りに描き、なおかつその事件の背後には最後に一人で事件現場を後にする謎のロビイストとホテルの靴磨きを生業にしながら実はホテル従業員全体を仕切っている元軍人のヒューイの「暗躍」も効果的に描かれている。
 それでもなお本作に不満が残る原因は、州知事の暗殺という事の重大さの割には、主犯を犯行直前にたまたま見つけた会計士にしてしまうところにある。できるだけサスペンスフルにしようとする余り、現実離れしてしまっているのである。


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