MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『リトル・マエストラ』

2016-10-06 20:26:00 | goo映画レビュー

原題:『リトル・マエストラ』
監督:雑賀俊郎
脚本:坂口理子
撮影:百束尚浩
出演:有村架純/釈由美子/上遠野太洸/蟹江敬三/筒井真理子/篠井英介/前田吟/小倉久寛
2013年/日本

『カノン』と『威風堂々』の違いについて

 『カノン』(2016年)がなかなか良かったので、同じ雑賀俊郎監督による本作も観てみた。『カノン』ではヨハン・パッヘルベルの『カノン』が効果的に使われているように、本作ではエドワード・エルガーの『威風堂々』がフューチャーされている。
 主人公の吉川美咲が高校のブラスバンドで浮いた存在となり港町のアマチュア・オーケストラに居場所を見つけるように、その「福浦漁火(ふくらいさりび)オーケストラ」そのものがコンクールではなく、応援席が無人の地元高校のバスケットボールの試合会場に披露の場を見いだすというストーリーの流れは悪くはないのであるが、バスケットボールの試合が行われている体育館でオーケストラが演奏するという展開に違和感が生じてしまう。彼らの志に現実が追い付いていないのであるが、これは監督ではなく脚本の問題であろう。


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