青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

箱根佳きかな

2009年06月21日 20時22分47秒 | 日常

(画像:箱根の梅雨の風物詩)

神奈川県民で、箱根が嫌いと言う人がいるはずもなく。
6月の箱根と言えば、旬を迎えるのがアジサイ咲く山道を走る登山電車。
季節の撮りモノを追いかけると言う意味では、この時期の定番中の定番です。
画像は、レトロ風に改築された宮ノ下の駅で見つけたポップなペナント。

今日は雨なのは分かってはいたのだが、雨も一つのテーマ。
梅雨なんだから、梅雨らしくと言う事でしょうか。
スイッチバックの上大平台信号場で交替する車掌と運転手。
アジサイの 花が見つめる 傘の花。

 

山へ。
古豪の眼前に迫る壁は、1000分の80の急勾配。
深い山中と言う雰囲気の上大平台信号場ですが、道路が近くにあって意外に撮影は容易です。
この信号場の雰囲気に、登山電車の魅力が一杯詰まっている。

 

大平台の温泉街の路地裏にある「紫陽花の小径」。
民家と旅館の間、わずか人が1~2人通れば一杯になるような狭い道。
そんな小道を、今日はまつわりつくような雨に濡れて歩く。
遮断機のない踏切で待てば、山にこだまする重いモーター音。
登山電車は、もうすぐカーブの向こうから。

アジサイも良いのだが、踏切を覆うように葉を伸ばした山もみじ。
光に透かすと浮かび上がる淡い緑色が好きだ。
そんな色を、登山電車の色とスローシャッターで合わせてみました。
雨が強くてまともに撮れないのもあるけど、今日は変化球ばかりだね。

 

激しい雨が、しとどに路傍のアジサイを濡らす。
濡れてた方が雰囲気のある花ではある。
深い藍色と、淡い紫と、少し早いのがペパーミントグリーン。
寒色系の坂道を、暖色系が分けて行く。

あまりにも雨がひどいので、大平台の公衆浴場「姫の湯」へ逃げる。
汗と雨で濡れた体を流すには熱過ぎるのだが、この熱さが共同浴場らしい。
最近温泉入ってなかったからなあ~。
円い湯船に体を伸ばす、久し振りの湯悦。
一つ上の宮ノ下の「太閤湯」もかなり熱めです。

常連らしい2人連れのじいさん、三沢の死について熱く語る。
と思いきや、1分後にはジャイアンツの若手の素晴らしさ(特に坂本)を熱く語る。
熱さに負けて早々に休憩室へ退散w

休憩室の扇風機を全開にして、窓の外の止まない雨を見る。
雨の大平台に響く、踏切の打鐘音。
ああ、箱根佳きかな。

コメント
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