(画像:河岸段丘を行く@越後鹿渡~津南間)
GWの初日、粟島行への前日の話ですが、北信地方を走る飯山線を撮って来ました。
長野の先の豊野から越後川口まで、延々と千曲川→信濃川に沿って走るローカル線です。
車両はキハ110系と言われる新造気動車なんで、趣味人の被写体としてはイマイチ人気はないようですが、
それを補って余りある沿線の風景がとにかくいいんですよねえ。
(残雪を背負いて@足滝~森宮野原間)
朝から澄んだ青空に恵まれた皐月の頃。雪を残す山は蒼く見える。
奥志賀の山々を背に、千曲川を横にして、ゆったりと里を走る飯山線。
(北信の集落を縫って@信濃白鳥~西大滝間)
GWの桜と言えば弘前辺りの話だと思うのだが、この時期で北信はようやく桜が満開。
今年は本当に四月の天候が不順だったんだなあ、と思うと同時に得した気分。
元は茅葺きの家にトタンを張った家屋が目立つ西大滝の集落も、桜に彩られて華やかな雰囲気に。
淡い色のキハが一両、カラフルな屋根の中を縫うように走って行きました。
(雪解けを渡る@西大滝~桑名川間)
里の色はまだ冬の雰囲気を残す枯野ながら、雪解け水に春の気配。
野々海川の清冽な流れの上を渡って、列車は長野を目指します。
(花咲く小路@津南~越後鹿渡間)
津南の町外れ、大きな桜に目が止まり。
昼の高い日差しに青い空、うららかな日の光を浴びながら列車を待つ。
消雪パイプの赤サビの目立つ道は、この街が豪雪地帯である証。
遮断機のない踏切の前で、手持ちで構えて構図に悩む。
まあ、こんな悩みならどうってことないよね。
(遅過ぎた春@越後田中~越後鹿渡間)
信濃川と清津川の合流地点で、飯山線は一回だけ信濃川を渡る。
川のほとりの発電所に咲く桜が、風に揺れていました。
(芽吹く頃@越後鹿渡~越後田中間)
清津川の河原に、ブナ林が一斉の芽吹き。
黄緑色の絵の具をぶちまけたような色と、清津川の清流がいいコントラストです。
元々この地域の風景が好きで何度も行ってはいるんだけれども、
北信の春ってのは特にいいものですね。
新緑に彩られた山、棚田、里の桜の中を走る飯山線は、日本の原風景を紡ぐ旅です。