青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

箱根想出色

2018年12月04日 17時00分00秒 | 箱根登山鉄道

(紅葉回廊@大平台~上大平台信号場間)

大平台の隧道脇から姫之湯の裏をトントントンと降りて行って大向踏切へ。ここは春だとしだれ桜、夏だとアジサイ、秋だと紅葉のマルチな撮影地。ああ、今年は桜を撮り逃しちゃったなあ~!なんて嘆いていると、標高の高い大平台は残ってたりするのでなかなか重宝する。急勾配が連続する登山電車の道程ですが、大平台の駅から大向踏切までの僅かな区間は勾配票も「L」を示し、ここが束の間の水平区間である事を教えてくれます。


大向踏切から、大平台の駅を出て来る108を。もう何度撮影したか知れないアングルですけど、秋は初めて撮影しますね。カーブの出口に紅葉がアーチを作っていてこれまた宜しい。大向踏切は大平台の駅から繋がるお手軽な散歩道になっていて、妙齢のオバサマもスマホ片手に紅葉狩りに忙しそう。


旧型モハを抜かすと、一番の古参グループに入るベルニナ1000型が大平台の駅へ進入してきた。昭和56年製造ですから、先ごろ引退した小田急のLSEと同級生。モハ1・モハ2の時代から数えておよそ半世紀ぶりの新車で、デビューしたての時は眩しいほどの存在でした。一時期赤を中心にした塗装に塗り替えられていたのだけれど、リバイバルブームでデビュー当時のロマンスカーカラーに戻されています。オレンジ色の憎いヤツってか。


赤塗装時代の1001ベルニナ。平成23年新緑の頃。震災直後なんで「がんばろう日本」ステッカーが貼られている。今のベルニナには同じ位置に「箱根登山鉄道創業130周年キャンペーン」のステッカーが貼られているのだけど、まあステッカー貼るなら平和な内容の方が良いに決まっている。こうして見ると、スカートの下部もその時のボディカラーに揃えてアクセントのラインを引いているのがお洒落ですね。


大平台の駅で山を降りて来たザンナナとベルニナが交換。この2編成のコラボレートは、自分の子供の頃の箱根登山鉄道のイメージで嬉しくなる。子供の頃、箱根に家族で出かけた際に、わざわざベルニナ号が来るのを待って彫刻の森美術館に行った思い出があるんだけど、町田から乗ったのがNSE3100の「あしがら」だったからな。バーミリオンオレンジ×シルバー×ホワイトの組み合わせは、時代が流れても、いつまでも箱根の色だと思います。
コメント
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