青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

眠る立山、目覚める地鉄。

2021年03月03日 00時00分00秒 | 富山地方鉄道

(いざ行かん、早春の富山へ@飛越国境)

今回の富山・長野行、最初は運転すんのもめんどくさいから新幹線で行って現地でニコニコレンタカーでも借りようかねえなんて思ったのだけども、結局持って行く機材とか現地での移動を考えるとクルマという選択に抗う事は出来なかった。さすがにもう何度も行ってると、富山までのペース配分は体が覚えて来てるかな。だいたい夜の10時くらいに家を出て、圏央道から中央道の松本ICを降りるのが深夜割の効く午前0時過ぎ。R158を高山方面へ走り、奈川渡ダムを抜けて安房トンネルから平湯に出るのが午前1時。R471に入って真っ暗闇の高原川沿いを走って神岡が午前2時。神岡のヤマザキデイリーで小腹ふさぎの軽食を買って、道の駅で2時間くらい仮眠するのがルーティーン。午前4時にもそもそと起き出して空を見ると、朧な月明かりの中から粉雪がハラハラと落ちて来て流石に寒かった。地鉄電車が走り始めるのが朝の5時くらいからなので、神岡4時だとそっから動いても始発から撮れるのでね。

朝4時に神岡の道の駅を出て向かったのは、立山線沿線。本当なら雪の富山平野を写真に収めたかったんですけど、来るのが一ヶ月遅かったんだよね。里では全く見えなかった雪が、さすがに千垣の鉄橋の辺りから道路脇の雪が増え始め、立山の駅周辺ではまだそこそこの積雪が残っていました。始発から撮るってったって、この時期の朝5時なんか真っ暗。勿論走行写真などは望むべくもない・・・のは昔の話。最近の機材の高感度域における技術革新は著しく、私が持っている程度の中古機とそこそこ明るいレンズでも、感度を上げることでそこそこ鑑賞に堪えうる画像が撮影出来てしまう。山からの風が吹き下ろす中で三脚にカメラをセッティング。私は基本的なところは怠惰な人間だと思うのだけど、どうしてこうも趣味事となると時間厳守で折り目正しいのか、不思議でしょうがないよ(笑)。

アルペンルートが開いているハイシーズンならいざ知らず、この時期は全く人気のない立山の早朝AM5:22。今回の旅のファーストショットは、遠くからヘッドライトを光らせ、静々と真川の鉄橋に現れた10030形の普通列車(302レ)。草木も眠る立山山麓に、地鉄電車が目覚めの光。車内の蛍光灯の灯りが、河原の雪原を照らします。


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