青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

三ツ巴 丹後のレール 集まって。

2022年08月25日 23時00分00秒 | 京都丹後鉄道(丹鉄)

(丹鉄の基幹駅@宮津駅)

午前中は夜半からの雨雲が残り、スッキリとはしなかったこの日の丹後半島。由良川橋梁での舞鶴からの宮舞線・豊岡への宮豊線・そして福知山への宮福線。丹鉄の3路線の全てが集まるのがこの宮津の駅。丹後半島の中心都市である宮津市の中心駅にて、京都丹後鉄道の本社もこの駅に併設されています。駅の真横にある駐車場にクルマを放り込み、出札口で購入したのが「もうひとつの京都周遊パス 海の京都エリア」という企画乗車券。京都丹後鉄道が2日間乗り放題で3,000円+その他京都バスや丹海バスの利用も可能。西舞鶴~豊岡間が普通運賃で1,500円なので、2日間なら適当に乗り降りしているだけで充分オツリがくる便利なきっぷ。

折角切符を手に入れたので、ここからは乗り撮りしながらクルマでは見付けられない被写体にアプローチして行くスタイル。宮津の駅は、駅本屋が接したホームと島式ホームが作る宮津線時代の国鉄型配線の外側に、宮福線開通時に増設された福知山方面行きの単式ホームがあるという3面4線の変則的な格好。三セク転換時は一日の乗降客数が3,000人を超えていた宮津の駅ですが、あれから30年、現在の乗降客数は一日1,200人程度。古くからあるもの、新しく作られたものが入り混じる宮津の駅。トタンとベンガラ、二つの色のホーム屋根。

駅の北側、天橋立方にある跨線橋。木造の板張りに鋼材組みで出来ていて、なかなか渋い物件。バッテンに渡された鋼材の跨線橋、渋さを残しつつキレイに使われているのもまたいい。そんな跨線橋の下をくぐって、西舞鶴行きの普通列車がやって来ました。朝に西舞鶴の駅で見た「艦コレ」車両ですね。

豊岡から久美浜経由でやって来た「特急はしだて2号」。京都丹後鉄道ご自慢のKTR8000形での運行です。豊岡から旧宮津線を経由し、宮津から宮福線で福知山へ出て京都へ。丹後半島で細かく乗客を拾いながら3時間強のロングランの特急列車です。自動車専用道路(京都縦貫道)が京丹後大宮まで開通しているとはいえ、意外に侮れないのが丹後地方からの京都市方面への需要。山陰本線京都口からは、特急あさしおが1往復だけ京都~福知山~舞鶴~宮津経由で豊岡・城崎まで走っていたのだけど、「特急はしだて」はあさしおからの伝統の系譜を辿っているとも言えます。当時は宮津線に入るために綾部、舞鶴で2回の方向転換が必要でしたが、現在の宮福線ルートではここ宮津で1回だけ。そのため、丹鉄を走る特急列車は、全てこの宮津でエンド交換のための停車時間を取ります。

深い群青色のボディ。藍色メタリック、というらしいが。2015年に、かつての「タンゴディスカバリー(二代目)」から「丹後の海」へリニューアル工事を施されたこの車両、2両ユニットで改造費は1編成8,000万円程度。5編成10両だから、総計4億円の設備投資という事か。「特急はしだて」は全車指定席なので、私の持っているフリーきっぷでは乗る事が出来ません。ちょっと第三セクターにしてはオシャレ過ぎるこの車両、乗って楽しむのは後に譲るとして、ひとまず普通列車に乗って京都丹後鉄道の旅を始めてみましょう。

 


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