(僕の写真旅@里見駅)
私なんか、本格的に自分のお金でカメラを買って写真撮影を趣味にしたのは30歳を過ぎた頃からですけれども、最近は20歳以下の若年層の方々でもなかなかパリッとしたカメラ機材を持って写真撮影に勤しんでいる姿を多く見ます。何年か前に大手カメラメーカーが、ユーザー層の拡大を狙って比較的お手頃な価格でそれなりに高性能のエントリー機を出した時期がありましたけど、その辺りからですかねえ。「一眼レフのカメラ」ってのはそれなりにお値段のするものですし、一昔前まではなかなか学生には手の届かない価格だったように思う。そもそも今はスマホを持っていればカメラすら不要、「カメラは持ってても(スマホで済ませちゃうから)一年くらい触ってない」という人が大半を占めるというデータがどっかで出てましたが、大手カメラメーカーもマニア層から若年層の取り込みを目指してエントリー機市場に踏み込んだものの、カメラ性能が強化されたスマホに負けて市場がシュリンク。結果マニア向けの高級ミラーレス市場に戻って行くようです。時代は巡る。
自分が20代の頃は、今の様に鉄道ではなく地方競馬を放浪していた時期だったのですが、親父から借りたカメラ(機種は忘れた)をほぼ借りパク状態で、デジタルの時代でもないのでそれこそ量販店で安売りしているようなフィルムを大量に買い込んでは旅に出ていた記憶がある。そもそもフィルム写真ってのは24枚か36枚かでしたけど、旅先から家に帰って近所のスーパーでDPE頼んで、それで2~3日してからやっと何が写ってるのか、キレイに撮れたかどうかが分かるというのは今から考えるとなんとまあ悠長な時間軸でやってたんだろうと思いますね。今なんかデジカメでバリバリ撮影して2秒後にカメラの画面で確認出来る訳ですし、自宅PCの画面で鑑賞するだけなら0円ですから。当時は24枚撮りで現像と焼き増しで1,000円くらいかけないとその成果物にすらあり付けなかったから、それをアルバムに一枚一枚差し込んで丁寧に整理してましたよね。・・・あの当時それなりに溜まってたネガとか、写真にした後はぞんざいな扱いをしてしまってねえ。それこそ部屋の隅でネガが溶けてしまっていたり、結局ほとんどを捨ててしまっているのではないかな。今はネガではなくてデータで残るから圧倒的に便利にはなりましたが、HDDの中に残っているデータも未来永劫残るものではなく、いずれ電脳世界の藻屑となって消えて行ってしまうのでしょう。逆に紙に焼かなくなった事で、自分が撮った事すら忘れてる一枚って結構多いと思うのよ。そういう日の当たらない一枚を掘り返してここで発表する事なんかも出来たら楽しそうなんですが。
網膜に映るデジタルの時代を、あえてモノクロームで切り取る初夏の里見。
これはこれでアリだと思う得難い令和の鉄道風景。小湊の深遠。
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