(水神様の社の前を@大外羽~友江間)
西日薄く迫る大垣の街外れ、田園地帯の鎮守の森を横目に走る東急7700。「水神社」と言う名前の神社がこの辺りにはそこかしこにあって、まっこと稲作に大切なのは水と言うことになりましょうか。方々を旅していると、どこの田園地帯にもまっ平らな稲穂の波の中にポッコリと木々に包まれたお社様があって、作物の豊かな実りが祈念されているのだけど、この地方だとまずはという万物をつかさどる「水」への思いが先に来るようだ。もちろん、農業において「降る時に降り、照る時は照る」ことは非常に大事なファクターなのだけど、それ以上に生活の基盤が水から守られていること=治水への思いが強いのではないか。
宵闇に紛れる鎮守の森。こちらは石津駅隣の杉生神社。こんな雰囲気の、失礼を承知で言えば日本中どこにでもあるような神社でも創建800年を超えるという由緒を持つという。参道の中を養老線の線路が横切っている。この手の「参道&鳥居&お社」という組み合わせは、夏の出雲でもさんざっぱらやってしまったのでアングル的には食傷気味かもしれません(笑)。ですが、この長年続けているローカル私鉄を巡る旅の中で、やはり集落の人の暮らしと営みを支えるのは、糧としての農であり、漁であり、食であり、そして祈りであると思うのですよね。
秋の祭礼を控えて、提灯の下がる参道を抜けて行く近鉄電車。
集落の明かり灯る頃、夕餉の匂いとともに。
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