青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。写真はおおめ、文章はこいめ、コメントはすくなめ。

18の暑い夏

2008年07月21日 07時21分43秒 | 日常
(画像:旅の窓から)

冷房のない列車なんて久し振りに乗ったよ。
昨日の三重県北勢地方は、鬼のように暑かったんだけど…。
結局日帰りしちゃったけど、ちょっと勿体無かったかなw

7月20日はJR「青春18きっぷ」夏期間の適用開始日なんで、とりあえず時刻表とカメラだけ持って始発に。西へ行こう!と言う事だけ決め、横浜駅5:47の321M静岡行へ乗車。この列車は東京駅に早朝到着する「ムーンライトながら」を静岡まで折り返し回送するため、全席普通車なんだけどリクライニング付きのJR東海373系が使われていると言う18きっぱー御用達の列車です。東京から静岡まで乗り換えなしで行ける列車も下りはこの1本だけだしね。そんな特別な列車なんで、東京5:20発と言う早朝便なのに車内は既に立ち客が出るほどの混雑振りでしたが…運良く藤沢で座席が空き、リクライニングにどっかり腰を降ろす。

時刻表をひっくり返して一応の目的地を決めると、あとは外を眺めてボーっとするのみ。
強い夏の陽射しにお茶畑がキラキラ。富士川も安倍川も大井川も天竜川も浜名湖もキラキラ。眺め飽きた静岡県の風景も、ハンドルを握らずまったりうとうととまどろみながら見るとまた悪くない。静岡8:43・8:49→浜松10:04・10:06→豊橋10:41・10:55→名古屋11:41と乗り継ぎは凄くスムーズで、スムーズすぎてタバコ吸ってる暇もないのが難だ(笑)。唯一嫌なのが乗り換える度に我先に座席を確保しようとみんな大騒ぎして走り回る事ね。ハタから見てて非常にみっともないよねえ。18きっぷ適用期間特有の光景だけど…だから「18乞食」なんて言われちゃうんだよね(笑)。

豊橋からの新快速の爆走振りにびっくりしつつ名古屋駅に到着。朝から何も食べてないのでホームできしめん。列車の中で目的地は決めたので、とりあえず駅名票を添付してメールでハギーさんを呼び出してみた。返信は「え?何やってんのよ(笑)」って…それだけかい!w
こう言うサプライズ的爆撃、歳を取っても忘れないようにしたいな(笑)。

今回の目的は、三重県の桑名から伸びている三岐鉄道北勢線に乗ってみる事にしました。
つか、ハギーさんが出て来やすい様に考えてメール振ったつもりです(笑)。
選択肢の中にあったんで「長良川鉄道乗るんだけど」…とか言っても良かったんだけどね。
過度のムチャ振りはスルーされると悲しいじゃないですか(笑)。

さて、「三岐鉄道北勢線」なんてマニア以外には全く?な路線だと思うんで、簡単に基本スペックのご紹介。
北勢線は、「その手は桑名の焼きハマグリ」で有名な三重県の西桑名駅から、員弁(いなべ)川に沿って旧北勢町(現いなべ市北勢)の阿下喜(あげき)駅までを結ぶ約20kmの路線です。以前は近鉄北勢線として近鉄の路線でしたが、近鉄の志摩スペイン村を始めとした巨額赤字問題の渦中の2003年に近鉄側から廃止届けが提出されてしまいました。近鉄球団の統合を発端とした合併問題の勃発した時期とかぶる。
しかしながら、重要な交通手段であると言う意見のもと沿線の市町村が支援体勢を固め、結局地理的にも非常に似通ったところを走っていた三岐鉄道が運行を引き継ぎ現在に至ります。三岐鉄道は三井グループの太平洋セメント系の鉄道会社で財務体力的にも申し分ないのだろうし、貰われた先は恵まれていると思うなあ。

で、その北勢線の何が一番の特徴かと言われたら、ナローゲージだと言う事です。
レール幅762mmと言ういわゆる「特殊狭軌」。軽便鉄道のの規格なんですね。
この「ナロー」が日本で残っているのはこの北勢線と姉妹関係に当たる四日市近辺の近鉄内部・八王子線だけで、三重県北部の近鉄系路線は最後の現役ナロー地帯となっています。黒部峡谷鉄道もナローだけど、あれは敷設理由がダムの電源開発用だからちょっと違うと思う。鉄ヲタ的に「趣味的色彩が強そう」と言うのが北勢線を選んだ理由ですね。

きしめんを食い終えて、名古屋発12:08発の関西本線亀山行普通列車に乗って桑名へ移動。
関西本線は普通列車も快速列車もデフォが2両と言うのがやる気なさ杉だな(笑)。
四日市、津、松坂へは便利な近鉄特急をご利用下さいってかw
車内は激込み。

ムカつきつつ続く。
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THE LAST SCENE and AFTER ~さよなら物語~

2008年07月19日 22時58分33秒 | 日常
(画像:今朝の富士ぶさ@鍛冶屋カーブ)

朝日を浴びて、箱根外輪山の裾を行く。

ゆうべは実に暑くて寝苦しい夜だったので、夜中に何度か目が覚めてしまった。
ちょっとコンビニ行くついでに車に乗ってエアコン効かせたら、そのままなぜか深夜ドライブに突入してしまう。好きな音楽を流しながら朝まで走り続けたら湯河原辺りまで行ってしまい、「静岡県熱海市」の看板を確認して引き返す事にした(笑)。

今回の深ドラBGMは、河合奈保子のアルバム・「さよなら物語」(1984年)。
なんだ、まだ河合奈保子を聴いていたのか、と思われるかもしれませんが(笑)。
いやあ、去年の秋から集め始めてコツコツとこれで7枚目のアルバムだが、文句なく今までの最高傑作のアルバムといえる珠玉の出来栄えだと思いますよ。いやマジで。「ナインハーフ」とか「サマー・デリカシー」も良かったけどさ。

このアルバム、まずサウンドが素晴らしい。
欧州をテーマに、パリやモスクワ、ローマなどの各都市が主題に取られたコンセプト色の強いアルバムなんだけど、クラシカルかつ重厚な筒美京平のサウンドがシンセサイザーの編曲によって非常に透明感ある仕上がりになっており、流麗で美しくも物悲しい。
メロだけ聞いても打ち込み特有のアレンジが随所にちりばめられていて非常に良く出来たサウンドなんだけど、それに乗った河合奈保子のボーカルがまた絶品なんだよなあ。タイトルの如くの「別れの悲しみ」を、女性視点の情念をモノローグのようにある時は耽美的に流し去り、ある時は激しく叩き付ける。強弱抑揚が変幻自在で、自分の声で自分の声を引き立てるような表現力はお見事と言うしかない。考えてみれば当時21歳でこんなアルバム出してるんだから、早熟だよなあ。
アルバム9曲全曲にそれぞれ聞き所があって飽きさせないんだけど、まあその中でも特筆モノと言うなら5曲目の「FIN(白夜の季節)」とか6曲目の「WIEN(悲しみのコンチェルト)」とかいいっすねえ。だいたい1曲目の「LA JETEE(霧雨の埠頭)」でヤラれましたから。私。

元々単純に「歌が上手だなあ」と言う事でマイ再評価したアーティストなんだけど、ここまでのモノを作っていたとはねえ。河合奈保子って普通の人には「♪けんかをやめて~ふたりをとめて~」くらいしか印象に残ってないと思うんだけど、このアルバム聞いたらひっくり返ると思う。まあ、ほとんどの人は聞かないんだろうけどさw

芸術ってのは没後に評価が高まる事は珍しくない。
そう言う意味で、「河合奈保子の再評価」ってのも、あってもいいかもしれないw
う~ん、このアルバムは積極的に騙されたと思って一回は聞いてみて欲しいなあ。
損はさせないと思うのですが。
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三連休ですね

2008年07月17日 22時49分31秒 | 日常
と言う事で、グッピー氏から「涼しいトコってどこ~?」と言う秋波が送られて来ました。
基本的に高い山に登っちゃうのが一番なんですけどね。草津白根とか。
でもそうなっちゃうと列車派の氏には辛いところでしょうか。
バスが高けえもんなあ。

宣言はまだだけど、もう関東も梅雨が明けた感じです。
週末からは学生も夏休みだし、ガソリン高騰とは言え人出は多そうですね。
今朝、ひょっとしたらと思って最寄り駅で指定券の券売機を叩いてみたんだけど、
東京から出るムーンライト系(ながら、えちご、信州)は全滅でしたw世の中そんなに甘くない。

あ、信州の田沢温泉いいっすよ。
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撮って撮って撮りまくれ

2008年07月14日 23時35分19秒 | 日常
(画像:鹿島臨海鉄道)

昨日のオマケ。
本文とは関連なし。

北海道行きを控えたハギーさんがデジ一眼をご購入されたそうで、おめでとうございます。
NじゃなくてCだって事で残念ですが。
同じにすればレンズとかシェア出来たかもしれないのに…(笑)。

入門編だとOとかも結構いいらしいですけどね。ダストリダクションとか付いてるし、レンズも安いし。まあでも先を見据えたら、やっぱりNかCのどっちかにはなるんだからいいんでねーのと。Cのデジ一入門機だとこの辺りかしら。

そのまま部屋でホコリをかぶらせてもしょうがないし、アドバイスなんて大層なものはないが、まずはとにかく撮って撮って撮りまくれとは言っておく(笑)。そのうちに何となく雰囲気と言うかコツみたいなのは掴めると思います。そんな難しいもんでもないですからね。
廉価なコンデジと比べたらやっぱり映りは違うんで、映りがいいから楽しくなると言う相乗効果は確かにあるし、そして映りがいいから機械もレンズももっと上を目指したくなると言う効果も…(笑)。上を見たらキリはないけどね。

北海道と言うネタは不足ないんじゃないでしょうか。
メモリーカードはぜひ大きめで。
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水の都で幸夫を流した俺

2008年07月13日 22時06分15秒 | 日常
(画像:国土交通省謹製)

「出掛けないとネタがない」と昨日のたまったのは、今日への景気付け。
今日は茨城県は鹿行地域へ出かけて来た。遠出と言うにはちょっと弱いがな。

あ、この「鹿行」と書いて「ろっこう」と言うのはかなりローカルな地域区分だね。茨城人限定…と言うか茨城人でもあまり使わんかもな。鹿嶋市と旧行方郡(潮来市・神栖市・行方市・鉾田市)の辺りの事を指すんだけど。簡単に言うと、茨城県でも霞ヶ浦より東側の辺りだと思っていただければ。

鹿行地域は、日本を代表する河川である利根川と、日本第2位の大きさの霞ヶ浦・北浦を中心とした水郷地帯で、他にも常陸利根川や北利根川、外浪逆浦(そとなさかうら)や与田浦と各水域を結ぶ無数の水路を抱える水の豊かな地域。潮来のアヤメにサッパ舟での十二橋巡りは全国的にも有名でしょう。ま、アヤメの時期は先月で終わってしまったのだけど、さしずめこの辺りは日本のベラヌール(わかんないヤツはドラクエ2やり直せ)ってトコでしょうか。
この地域は、行こうと思えばいつでも行ける割には弱い地域で、何年か前に鹿島神宮に行ったのと、会社の社員旅行で潮来へ行った(但し道中飲みっ放しでほとんど記憶なしw)くらいの思い出しかないのだが、まあ満タン一回でオツリが来るくらいの場所がちょうどいいってなもんですか。それと、鉄ヲタ的に行ってみたかった場所もあったもんでねえ。

佐原市から鹿行地域の中心部である鹿嶋市を結ぶJR鹿島線が、終点の鹿島神宮駅の手前で渡るのが北浦橋梁。橋長1,236mは日本の鉄道橋梁の中では在来線No.1の長さ(たぶん)を誇るのだが、広大な北浦の上を渡るそのロケーションの素晴らしさを見てみたいなあと思ってたのよね。つか、橋とかトンネルとかの構造物が好きなんですw

●北浦橋梁全景(鹿島神宮側より)

朝は濃霧で全く何にも見えなかったけど、なるほど確かに雄大。
晴れても向こう側が霞んで見えんw
特徴的なのがこれほどの橋の長さに対して構造は至って簡素な事で、単線なんで橋脚は一本なのは分かるにしても、上部のトラスがない。何となくチャリンコに乗ったソバ屋の出前みたいな形をしている(笑)。実際こんな形なんで風にも弱く、レールはガタガタで乗ってると結構揺れるらしいですね。普通だったらとっくに改良されているんだろうけど、鹿島線自体が高速バスに客を取られた閑散路線なのと、この人たちがいるから改良しない、と言うJR東日本の強い意思を感じるw21世紀になっても続く昭和のお話。

ゴゴン、ゴゴン、と鉄橋特有のジョイント音が鳴り響いて、普通列車が橋の対岸に姿を見せた。が、音は聞こえど橋が長過ぎてなかなか近付いて来ないのも面白い。こんな風景にはやっぱ横須賀線色(スカ色)の113系が合うよねえ。まあこんな40年落ちの車輌使ってるのは千葉支社管内だけですが…それもこれもこの人たち(以下略)
あと、この車輌がなくなったら房総の高校生が悲しむと思うよ。
トイレでタバコ吸えなくなっちゃうからw

それでは北浦橋梁を中心に鹿島線写真館。
北浦橋梁はトラスがない分すっきり編成が見えて、撮る方としては本当に楽だ。

●北浦橋梁・鹿島神宮側 その1(スカ色が青空に映えます)
●北浦橋梁・鹿島神宮側 その2(鹿島臨海工業地帯行きの貨物列車・通称「鹿島貨物」)
●北浦橋梁・延方側 その1(貨物列車も日曜日のため日中の便は荷ナシ回送でした)
●北浦橋梁・延方側 その2(トイレを喫煙室に使うのは止めましょう@千葉支社)
●北浦橋梁・延方側 その3(国鉄塗装のEF65が牽引。今やこの色は懐かしいですね)
●北利根川を渡る(左は潮来の街とサッパ舟の船着場)
●加藤州を往く(こちらは稲穂の海の上)

潮来の街を散策している時、橋の欄干にこんなボタンが付いていた。
自分も方々でこの手の地雷を踏んでいるのだが、つい押してしまったw

♪イタコォノォイータロウオウ チョット見ナレバァ~

やっぱり幸夫か…(笑)。
しかも大音量w
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