青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

フジヤマ讃歌

2010年12月05日 23時42分11秒 | 日常
とりあえず昨日の夜から星がきれいだったので、今朝の流れでは確実に雲総ヌケのクリアーな富士拝みが楽しめると思って早起き一発御殿場線界隈へ。御殿場線沿線の富士拝みポイントとしては、御殿場を境にして東は御殿場~足柄間の狩屋踏切、西は富士岡~岩波間の関東自動車脇下りSカーブが両横綱。狩屋では何回か撮った事があるんで、今回は関東自動車脇に初めての参戦です。


ちょっと入り組んだ場所で見つけづらかったのだが、明らかにそれと分かる他県ナンバーの不審車(笑)を見かけたのでその車に付いて行ったら着いた。何事にも先達はあらまほしきことなり。富士山の東側のスッキリした表情をバックにする狩屋踏切に対し、こちらは南北に走る線路を南東側から狙うアングル。こっからだとちょうど宝永火口がぱっくりと口を割ってるのが見えて、ちょっとワイルドな印象。まずは朝一のあさぎり1号@JR東海371系。


このアングル、真ん中に来てしまう農家の植木に難ありのような気がしますが、あくまで主題は富士山。植木を交わすと富士山が構図から外れてしまうし、広角に振ると画角のすぐ外に岩波駅の場内信号機があって車体とかぶる。やるなら植木の向こうでSカーブを下から煽ってカブリツキやるしかないと思うんだが、基本周りの同業の方を見てるとこの位置から構えるみたいなんで前へ出る冒険はしにくいところ。ここまで富士山がきれいに見えてれば、何を撮ってもサマにはなると思うけどね。


結局アウトカーブを場内信号機がギリギリ見切れる角度の構図から中望遠で収まりよく抜くのがここの撮り方みたいですね。正味1時間強の滞在でサクサク撮ってパッパと引き上げ。何ともコンビニエンスな朝練を終え、10時過ぎには帰宅して子供のお相手と年賀状作りと言う「普通の師走の日曜日」モード。早起きして自分の欲求を満たし、家族サービスでヨメさんの欲求を満たす訳ですな(笑)。

上手な時間の使い方が出来た、フジヤマ讃歌の日曜日でした。
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終了するって本当ですか

2010年12月04日 21時21分42秒 | 日常
本日は昨日と打って変わり天気も良く、しかしながら家で子守り。
昼メシ食って午後一時、テレビを付けてTVK。
ああ、今日から中山なんだな。もう12月なんだねえなんて改めて思いながらいつもと変わりなく流れていた「中央競馬ワイド中継」。
しかしながら、そこから聞こえて来た言葉に、私は耳を疑いました。

「え~、皆様に25年に亘りましてご愛顧いただいたこの番組ですが、今月一杯で放送を終了する事となりました…」

!!!!!!?????

一瞬意味がよく分からなかったw
はあ!?何で?ひょっとしてプラスミック(製作会社)の資金繰りでも悪くなっちゃったんか!?つか集保先生とかどうなんの?目黒のあっちゃんとか来月から失業ですか?と頭の中を一瞬で駆け巡ってしまったよしなしごと。急いでネットで詳細を調べたら、来年からBSイレブンで新たにJRAが全国ネットの競馬中継番組を同じ時間帯でスタートさせるため、この「中央競馬ワイド中継」は終了となってしまうらしい(同時に関西ではKBS京都の競馬中継番組も終了)。

・胴元は売上が落ち込んでいる事
・本場、場外に来る客だけでなく、PATでの全国的な売上拡大が急務
・そのためには、ソフト面である競馬中継の視聴エリアの拡大も急務
・グリーンチャンネルは有料CS放送であり、ライト層には敷居が高い
・現状のローカルU局の制作である競馬中継は、関東・京阪神以外へネットしていない
・JRAとしては、地デジ化を機にBS11へ地上波の競馬中継を移行し、全国中継としたい

ちなみにBS11での新競馬番組、司会はTIMらしいです。
まあ製作会社も違うでしょうから、今の「ワイド中継」に絡む人事は完全に抹消と言う事でしょう。
JRAがこの改革に踏み出すのも、上記の通りであって事情は分かる。
ただ、何だか結構な脱力感があるな。
これも一つの時代の終焉かねえ。

ガッコから帰って来て、親に白い目を向けられながら合わせたチャンネル、小林皓正の「ですます調」と「ウマ」じゃなくて「ンマ」ってイントネーションが懐かしいですな。松本憲二(暴力団)も松沢俊夫もアベコーもアシスタントの菊池ひとみお姉ちゃんもいつの間にか消えてしまったけど、元気にしてんのかな。「A>B、B>CだからA>C」と言う馬には当てはまらない強引なアベコー理論が懐かしい。それではみなさん、今日も頑張りましょうね!フレッシュフレッシュ!ってか。
今でも元気なのは集保センセといつまでも喋りのうまくならない長岡一也だけだけど、来月からワイド中継2部の名物「集保先生がさっき終わったメインレースを興奮冷めやらぬまま個人の感情のままにぶった切る」あのコーシャクが聞けないんですか???

この番組は、恥ずかしながら私の青春だったように思う(笑)。
だって、家にいたら土日の12時半から夕方の4時半過ぎまで、本当に一秒も見逃さずに見ていたもの。
雪で競馬が中止になると、アベコーが中山大障害を自分の足で完走する企画とか見てたもの(笑)。
ハイライトも、実家に行けば1991年頃から2003年くらいまで、まだ90本くらいビデオテープあるしなあ。
まあたぶんカビてて見れないけど…
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山紫水明四季毎に 秋の井川線その2

2010年12月02日 22時44分36秒 | 日常

閑蔵から先、終点の井川まではロケハンをしつつ北上して行ったのだが、まあこの道は険道と認定して差し支えない隘路&崖路でして、すぐ傍に井川線の線路は走っているのだが猛烈な高低差もありなかなか線路を視認出来ないまま結局終点の井川駅まで来てしまった。相変わらず駅前の土産物屋兼食堂「やまびこ」以外には何もない井川の駅前。初めて来た時はここで山菜天ぷらそばを食ったっけな。黄葉に包まれた終着駅は、ちょうど井川行きの列車が折り返して行ったあとで、観光客はそのまま井川ダムやダムの資料館へ流れてしまった様子。車止めの手前に資材運搬用らしき無蓋貨車が所在なげにぽつんと佇んでいました。


井川駅を出る奥泉行き下り列車。井川ダムの資料館に繋がる陸橋の上から…かなり苦しい構図です(笑)。三脚構えて待ってる横を紅葉見物のジイバアが歩いて行く。みんなどこぞの旅行会社のツアーバッジを付けていたが、ツアーの中に井川線乗車が組み込まれてるみたいですね。半逆光でちょーっとガスり始めた空気が微妙ですが、井川の駅を出てすぐ、急カーブに車輪を軋ませながら錦秋の深山の中へ消えて行く列車。左下には井川ダムの堰堤を望む。


井川~閑蔵間で僅かに見かけた撮影地。充分に前後の見通しを確認し、道の路側に見付けた砂利の広場に車をデポして撮影地に赴く。こんな道では車を止める安全な場所の確保にも一苦労するのであるが、車通りがなくとも路駐なんか絶対出来ない場所だけに致し方なし。趣味で他人に迷惑をかける訳には行きませんからねえ(笑)。接阻峡の深い谷に日が回るのはこの時期昼間の僅かな時間だけで、井川線が進む大井川右岸の谷は既に陰に隠れていた。昼なお暗き谷筋の道を、ヘッドライトを付けてDDを先頭に列車は行く。


長島ダムが堰き止めた接阻湖、その上を2つの長大橋梁「奥大井レインボーブリッジ」で渡るのが井川線中盤のハイライト。ここは西側の山から湖水と橋梁を一望出来る場所なのだが、午前中は逆光になるので午後の時間を待っていたんだよね。さすがに有名スポットだけに先客1名。快晴の空から早くも傾いた午後の日差し、構えるファインダー越しの光に眼が眩む。奥大井独特の蒼い湖水の上を、ゆっくりと列車が渡って行く。ちなみに瑞々しい感じを出したくて、あえてフレアを入れてみました。


列車を長島ダムまで追いかけて、午後のアプト道。早くも黄色味を帯びて来た射光が陰影を作り出して、紅葉を浮かび上がらせてくれました。これで早くも終列車一本前なのだが、それでも秋の紅葉シーズンは大増発してるんで普段より全然列車数は多いんですよね。おかげでメシも食わずにずーっと列車を追いかけ回す羽目になったんだけどさw


すっかり接阻峡の谷は陰り、ここでようやく一休み、接岨峡温泉駅前の温泉へ。駅前の踏切から接岨峡温泉駅に憩う最終の奥泉行きを一枚。木造の保線小屋や、簡易な感じの車庫、そして無造作に積まれた枕木。雑多な感じが「林鉄」らしさを際立たせている感じ。目指す「森林露天風呂」は、駅前30秒で良質のツルツルした温泉が楽しめます。まだ陽の当たっている山の稜線を高みに眺め、露天風呂で手足を伸ばすのは何ともな極楽感。露天風呂の中に舞い散る落ち葉を掬ったりしながらのんびり浸かっていると、駅前温泉らしく湯船からはDDのホイッスルが聞こえたりしていい雰囲気ですなあ。週中のあんな事やこんな事はここでリセット(笑)。日が暮れるまでゆっくりと。


湯上がりの体で奥大井の道をヘッドライトを頼りに帰途へ。帰りしなに最後の一発って事で再びレインボーブリッジの展望ポイントへ。風も冷たくなり、山を渡る風が木の葉を揺らすざわめきも怖いほどだ。茜と言うよりは透明に暮れて行く奥大井の晩秋、空に星の光が僅かに瞬く中を接岨峡温泉行きの最終列車がやって来た。闇と光のちょうど狭間、こんな時間帯を写真屋さんはブルーモーメントなんて言ったりするみたいですが、そんな幻想的な雰囲気を求めてシャッターを切ってみました。迫りくる夜の帳、湖面を渡る風が作った蒼いグラデーション。DDのヘッドライトと僅かな車内灯だけが、静かに湖上の駅の存在を主張しております。

列車は誰も乗り降りのない駅を、ゆっくりと発車して行きました。
大井川鉄道井川線、その山紫水明を季節ごとに撮ってみたい路線ですね。
次は、冬に来るか??
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