青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

桜の花びらたち

2018年04月06日 21時56分43秒 | 中央東線

(桜の花びらたち@甚六桜)

甚六桜公園でベンチに座って桜を眺めていると、時折風に吹かれてフワーっと舞い上がって消えていく桜の花びらたち。どれだけ持ってもソメイヨシノは一週間程度ですが、その儚さと潔さが「旬」を大事にする日本人の心を捉えて離さないのかもしれません。ぶどうを収穫するももずきんのイラストもかわいらしい駅名票の脇を、足早な春たちが「また来年」と通り過ぎて行きます。




旧ホームを囲む桜たち。見事だね。よく咲いたね。そしていい天気だったね。


ホームを吹き抜ける風に乗って、桜舞い散る。インスタ女子ならずとも、思わずスマホを取り出す鮮やかな春の瞬きです。
花吹雪花吹雪、風の中を泳げ。
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桜が紡ぐ半世紀

2018年04月05日 22時06分47秒 | 中央東線

(サクラトキヲコエテ@甚六桜)

旧線のスイッチバックの引き上げ線跡に咲く、私が愛してやまない勝沼の甚六桜。少しだけオオシマザクラ系の桜が混じっていて、既に葉を出した枝もありましたけど、最後の見頃と言う感じで坂道にしなだれかかっていました。あたかもそれは桜のタイムトンネルのように見えて、ひょっとしてタイムトンネルの向こうに行けば、旧型客車を連ねたED16とかが走っていたりするのかな。そんな妄想がはかどりそうな、幻想的な世界でした。


甲府から塩山へ、大きく扇状地を回りながら高度を稼いできた列車は、勝沼の駅に停車した後この引き上げ線までバックし、改めて勢いをつけて笹子峠の下にある初鹿野へ向かって登って行ったのでしょう。残された鉄道境界杭の遺構だけが、峠道の苦労話を静かに語りかけてくれます。


いつものHDS俯瞰でいつものE257。春霞む南アルプスの山並み。甲府盆地の底では桃の花が咲き始めて、桜桃が咲き競って華やぐのが甲州の春でもあります。昭和43年にスイッチバックが廃止されてから、既に50年の月日が流れました。スイッチバックが廃止されてから、地元有志の取り組みで植えられた甚六桜。半世紀を経て自然に還りつつある築堤に、見惚れるような桜が咲きます。
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国鉄色は世代を超えて

2018年04月04日 22時16分50秒 | いすみ鉄道

(パパには なつかしい、ぼくには あたらしい@西畑駅)

茜差す西畑駅。国鉄色のキハに夢中でカメラを向けるパパを、不思議そうな顔で見ていた子供。あんな色した車両が、パパの子供の頃にはいっぱい走っていたんだよ…という会話が聞こえて来そうです。が、よくよく考えたらJR発足30周年という事を考えると、結婚の早い若いパパは既に国鉄時代を生きた事もないということか…(溜息)。それでも最近は若い世代にも「国鉄型車両が好き」という人も多いし、世代を超えた支持が広がっているのも事実なのでしょうね。

かく言う自分も「国鉄急行色のキハ」というものをそんなに頻繁に見ていた訳でもない。特にキハ28・58とか、本来のフィールドである地方路線の急行列車なんかほっとんど乗ったこともないしねえ。初めてこの車両を意識したのが、1985年のつくば科学万博の際に「エキスポライナー」として常磐線を走っていた時ですね。上野口から取手より先に行ける交直流電車が足りなくて、直流だろうが交流だろうが関係ないキハをムリヤリかき集めて会場への輸送を賄っていたんだよなあ。オールキハで走ってた急行ときわ・奥久慈なんてのもあったっけ。
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春の風吹き抜けて

2018年04月03日 21時13分31秒 | いすみ鉄道

(春色の国鉄色@総元駅)

3月下旬の訪問でしたんで、まだこの頃は桜もポロリポロリと咲く程度でしたが、その分菜の花は満開でした。午後の訪問になると大原側にぶら下がっているキハ28の正面がなかなか順光になるポイントがなかったんですけど、満開の菜の花とキハ28を。もう今日あたりは房総の中央部の桜も散り始めているようで…日本ではここでしか見られなくなった国鉄急行色のキハと、桜と菜の花の見事なコラボレーションを収められた方はおめでとうございます(笑)。


こいのぼりが上げられた総元の駅、まだ3月なのになんとも気が早いことで(笑)。とはいえ春の房総は4月になるとすぐに田んぼに水が張られて、GWを待たずに田植えが始まってしまうので季節の移ろいは見た目にもかなり早い地区ではあります。トンガリ屋根の総元駅を出て行く28+52のコンビ。大多喜から上総中野までは普通列車扱いです。


上総中川手前の菜の花築堤。いつもなら滝のように春色が降ってくる築堤ですけど、この築堤のピークはこんなもんじゃないんだよね。いつもに比べると花の勢いがないような…それでも窓を大きく開け放って、春の風を浴びながらの房総の汽車旅は気持ち良さそうです。何年か前に子供と乗ったっきりなので、また乗ってみたいもの。乗らないで帰るのも申し訳ないので、国吉駅でお土産を購入。子供が大好きないすみ鉄道もなかを購入したんですが、鉄道系ともなかの親和性というのは妙に高いような気がする。ちなみに私は甘辛しょうゆ味の「い鉄揚げ」がジャンキーなお味で好きです(笑)。
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花咲く路地にて

2018年04月02日 21時41分06秒 | いすみ鉄道

(色褪せたその姿も良きかな@久我原~総元間)

ちょっと桜写真が間に挟まってしまいましたが、先日の小湊&いすみ鉄道訪問時のカットを。房総の内陸を蛇行して流れる夷隅川、その屈曲する川に丸く囲まれたような三又地区。三又と言う地名は、この辺りで夷隅川と支流の西畑川が合流して丘陵地に三又の地形を形成しているからなんでしょうね。そんな三又の集落の路地に続くカーブは菜の花が満開。それなりに有名な撮影地なのか、我々親子を含めて7~8人が三脚立てて待ち構える中、午後の一本目の52+28がやって来ました。


この菜の花の路地に続く四種踏切。「とまれみよ」の横看板も懐かしい、古びた踏切標識があります。息子の構図はそんな古びた踏切を入れてワンカット。いすみのキハ52が国鉄標準色のツートンからタラコ色に塗られて何シーズン目でしょうか、ちょっと褪せたようなタラコ色がむしろいい風合いに落ち着いて、むしろ好ましい雰囲気を出してくれていますよね。ちなみにこの日は子供のカメラにPLフィルターをカマしてるんですけど、これだけ強い日差しだと効果てきめんですな。何となく昭和の時代の日南線でキハ20系列(キハ22とか)を撮影しているような、そんなイメージの一枚になりました。
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