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読書量を3倍にする「読書術」/奈良新聞「明風清音」第48回

2020年11月01日 | 明風清音(奈良新聞)
このトシ(66歳)になって、毎月読む本の冊数が約12冊に増えた。これまでは約4冊(週1冊)だったから、3倍になったわけだ。その種明かしを奈良新聞「明風清音」欄に書いた。もっと早くこの方法を知っていれば、と後悔している。当ブログ読者の皆さんが後悔されないよう、以下に記事全文を貼っておく。ぜひお試しを!

今年も読書週間に突入した。読書週間は毎年、文化の日を中心とした2週間である(10月27日~11月9日)。私は最近、読書量が3倍に増えた。資料として参照する本を除けば、読み切る本は月平均約4冊だったのが、約12冊になったのだ。

年換算だと約50冊が約150冊と、100冊も増える計算になる。おかげで本の調達が追いつかない。べつに速読術を身につけたわけではなく、ちょっとした工夫をしてみたのだ。ちょうどいい機会なので、皆さんにそのコツを紹介させていただく。

①乗り物の中でスマホは見ない
樺沢紫苑(かばさわ・しおん)著『精神科医が教える 読んだら忘れない読書術』(サンマーク出版)に出ていた話で、本欄でも8月20日に紹介した。私の読書タイムは、ほとんどが電車やバスの中だ。家にいるときは、どうしてもパソコンに向かってしまうからだ。しかも最近は乗り物の中でスマホのメールチェックをするので、その分読書時間が削られていた。

そんなとき本書で「電車内でスマホを見るな」というくだりを読んで、目からウロコが落ちた。
メールはパソコンの方が断然早いので、朝晩にまとめてやるのだ。どのみち急を要する案件なら、電話がかかってくるから心配することはない。

②15分あれば喫茶店に入る
齋藤孝著『15分あれば喫茶店(カフエ)に入りなさい』(幻冬舎)で読んだ話である。齋藤氏は喫茶店マニアで、ほとんどの仕事を喫茶店でやるというし、10~15分の空き時間があれば喫茶店に入って読書をするという。これを読んで私もマネするようになった。こんなわずかなスキマ時間でも、かえって集中できるので、読書がとてもはかどる。

最近はわざとスキマ時間を作ろうと、アポイントの30~60分前に現地入りし、近くの喫茶店などで本を読むようにしていて、これは効果抜群である。今はマクドナルドで100円のコーヒーが飲めるし、イートインスペースを設けたコンビニもあるので、重宝している。

③3色ボールペンで傍線を引く
これは齋藤孝著『頭のよさとは「説明力」だ』(詩想社新書)などで知った方法で、本欄6月18日付でも紹介した。最も大事なところには赤、まあ大事なところには青、個人的に興味をひかれたところには緑で傍線を引く。傍線を引くことで注意力が高まるし、あとで振り返るとき、とても便利だ。読書で使う脳の部分と、傍線を引く行為で使う脳の部分は違うので、相乗効果で記憶に残りやすくなるのだそうだ。

私はこれまで本を汚したくなかったので、大事なところに付箋(ふせん)を貼っていた。しかしこれでは読み返すとき該当部分を探しにくいので、数年前から黄色のマーカーを引くことにした。黄色ならコピーしても写らないからだ。

しかしこれだと常に手帳用のボールペンとマーカーの2本を持ち歩かないといけないので、結構面倒だった。マーカーは突然インク切れを起こすので、予備も用意しないといけない。しかし3色ボールペンだとこれ1本で済むし、もし1色がインク切れを起こしても、他の2色が使える。私は村上春樹の小説やエッセイも、同じように3色の傍線を引いて読んだ。

上記①~③を習慣づけすることで、どうやら私の脳は「読書脳」になったようである。かつては「20歳をすぎたら脳細胞は死ぬだけ」とされていたが、最新の研究で脳細胞は20歳をすぎても分裂・成長し、それが一生続くことが分かったそうだ。もっと早くからこれをやっておけば良かったと、後悔することしきりである。皆さんも、ぜひ今からお試しください!


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