tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

稲田酒造(天理本通り商店街)で、福祉事業所メンバーが酒造り

2023年01月21日 | 奈良にこだわる
水曜日(2023.1.18付)の奈良新聞に〈あつあつ蒸し米 広げて冷やして ぽかぽか工房と稲田酒造 「み楚ら」仕込み開始〉という記事が出ていた。リード文は、
※トップ写真は、奈良新聞の記事サイトから拝借した

奈良県天理市南六条町の福祉事業所「ぽかぽか工房」と同市三島町の酒蔵「稲田酒造」が共同で造る日本酒「み楚(そ)ら」の仕込み作業がこのほど、同蔵で始まった。17日には、同工房のメンバーも作業に協力した。

全文は記事の画像を見ていただきたいが、ぽかぽか工房は福祉への理解促進や地域貢献策として、工房周辺の休耕田で酒米「山田錦」を栽培し、稲田酒造ではこれを使って「み楚ら」というお酒を造っているのだ。

同様の記事が以前、毎日新聞奈良版でも掲載されていた(2018.2.7付)。見出しは〈障害者“笑顔”の酒造り 事業所、地元酒蔵と協力 酒米も自作〉だ。抜粋すると、

身体障害や知的障害のある人が利用する天理市南六条町の福祉事業所「ぽかぽか工房」が地元酒蔵の協力を得て、自分たちで育てた米を使った日本酒造りに取り組んでいる。

初年度の昨シーズンは食用米を使ったが、2年目の今年度は酒米作りにも挑み、より本格的な酒の誕生に工房のメンバーらの期待も高まる。

ぽかぽか工房では、18~63歳の15人がアート制作や農業に取り組む。2016年、地元農家の誘いで休耕田を活用した米作りを開始。工房理事長の堀内誠さん(38)が「さらに夢のある活動にできないか」と、知人の稲田酒造(同市三島町)専務(現在は社長)、稲田光守さん(44)に相談したところ、意気投合。

デリケートな面もある酒造りだが、「関わってもらうことが何より大事」(稲田さん)と、工房のメンバーが定期的に蔵を訪れて仕込みから搾りまで携わる共同での酒造りが実現した。

昨春から酒米「山田錦」の栽培に挑戦。食用米に比べ稲穂が長く倒れやすい上、収穫時期が遅いため台風の影響や獣害などを受けやすく栽培が難しいとされるが、農家の支援もあって秋には450キロを収穫した。

年が明けた1月下旬、仕込みがスタートし、蒸し上がった米の湯気が立ちこめる蔵ににぎやかな声が響いた。メンバーの男性(63)は「ちぎって広げるんや」と仲間に声をかけながら、米を布に広げて冷ます作業を率先して進めた。堀内さんは「2年目でみんな要領を得てきている」。

タンクの酒を一生懸命かき混ぜていた西尾佑哉さん(21)は「母と祖母が楽しみにしてくれている。力がいるけれど、おいしくできるようにしっかり混ぜます」と出来上がりが待ち遠しい様子。中辻夏生さん(20)は成人したので今回、味見をしてみようかと考えているという。

作業を見守る稲田さんは「日本酒の裾野を広げることにもなる」と目を細める。堀内さんは「より大きな世界とつながりをもち、障害福祉への理解につなげたい」と意気込んでいる。新酒は今月下旬に完成予定で、25日に同酒造前で完成披露イベントが開かれる。


日本酒造りの作業に加わるというのは、とても貴重な経験になる。日本の食文化が「米」をベースにしているということも、これで体感できることだろう。これはぜひ継続していただきたいものだ。稲田社長、素晴らしい活動をありがとうございます!

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする