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一昨日(1/28付)の産経新聞奈良版に「紀伊山地の霊場と参詣道 魅力紹介 奈良など3県 世界遺産登録10周年記念し新サイト」という記事が出ていた。3県がタッグを組み、動画などで参詣道の魅力をアピールするという。南部東部振興課(奈良県地域振興部)の新着情報「紀伊山地の霊場と参詣道」世界遺産登録10周年記念webサイトを開設しました!」によると、
奈良県、三重県、和歌山県の三県は、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」を中心とした紀伊半島地域の観光振興と地域活性化を図るため、世界遺産等を活用した事業を共同で推進する「吉野・高野・熊野の国」事業に平成22年度より取り組んでいます。
平成26年は、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」が世界遺産登録10周年を迎える記念の年にあたることから、紀伊半島地域の更なる情報発信につなげるため「紀伊山地の霊場と参詣道」世界遺産登録10周年記念Webサイトを開設しました。
○Webサイト概要
・「紀伊山地の霊場と参詣道」に関するポータルサイトとして、総合的な情報発信
・動画を活用し、映像により各エリアの魅力を効果的に訴求
・「じゃらんnet」特集ページ等へのリンクにより、各エリアでの「食」と「宿」の魅力やコースを紹介、現地への誘客に繋げる
・facebookページとの連携により、情報の拡散やサイトへの誘引を強化
○WebサイトURL
・紀伊山地の霊場と参詣道 世界遺産登録10周年記念サイト
http://www.kiisan.jp/
・紀伊山地の霊場と参詣道 世界遺産登録10周年記念 facebookページ
https://www.facebook.com/kiisan
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「紀伊山地の霊場と参詣道」とは何か。『奈良まほろばソムリエ検定 公式テキストブック』(山と渓谷社刊)によると、
紀伊山地の霊場と参詣道 (平成16年登録)
奈良県内の構成施設としては、吉野山、吉野水分神社、金峯神社、金峯山寺、吉水神社、大峯山寺、大峯奥駈道(玉置神社を含む)、熊野参詣道 小辺路。
大峯奥駈道は、役行者が八世紀初めに開いたとされる修験者の修行の道である。吉野山から熊野まで山上ヶ岳、弥山、八経ヶ岳など二〇〇〇㍍近い山々の尾根が連なる修験道の根本道場と言われ、紀伊山地の中で最も奥深い山路である。この道では古来より奥駈と言われる修行が行われている。幾日もの間、早朝より深夜まで谷を渡り、崖をよじ登り、歩き続ける修験道の中でも最も厳しい修行として有名である。随所に行場が設けられているほか、「仏経嶽原始林」などの豊な自然も残されている。
「熊野参詣道小辺路」は、高野山と熊野三山の二つの聖地を結び、熊野本宮までの最短路の道である。道中は一〇〇〇㍍を超える三つの峠があり、つづら折りの急坂が多い道だが、豊かな自然が今も手付かずで残っている。また、峠道などにも石畳の道が良好な状態で続いているほか、沿道には小規模な寺院や旅館の遺跡、道標、石仏などがあり、熊野参詣道の中でも、往時を偲ぶにはこの道が最高との評もある。
早いもので、もう今年で世界遺産登録から10周年になるのだ。昨年(2013年)は「法隆寺地域の仏教建造物」が世界遺産登録20周年だったが、あまり大きなムーブメントにはならなかった。エリアが狭い地域に限定されていたからかも知れない。しかし「紀伊山地の霊場と参詣道」は、吉野・大峯、熊野三山、高野山の広大なエリアに及び、3県にまたがる。バスを使い、これらエリアの見どころを巡るツアーなど、ぜひ企画したいものである。
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