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新薬師寺の薬師如来、十二神将、おたま地蔵/毎日新聞「やまと百寺参り」第64回

2020年08月14日 | やまと百寺参り(毎日新聞)
NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」は『奈良百寺巡礼』(京阪奈新書)の刊行を記念して毎週木曜日、毎日新聞奈良版に「やまと百寺参り」を連載している。先週(2020.8.6)掲載されたのは「個性あふれる仏 ずらり/新薬師寺(奈良市)」、執筆されたのは同会会員の竹内和子さんだった。タイトルの通り、新薬師寺には個性ある仏像がたくさん安置されている。それらを短い字数でうまくまとめていてただいた。では、全文を紹介する。
※トップ写真は本尊・薬師如来坐像(同寺の提供写真)

747(天平19)年、光明皇后が聖武天皇の病気平癒(へいゆ)を祈願して創建されました。当初の金堂は大風で倒壊し、現在の本堂は奈良時代には食堂(じきどう)だったといわれています。

本尊の薬師如来坐像(ざぞう 国宝)は、大きく見開いた眼と大波と小波を交互に表す翻波式(
ほんぱしき)衣文(えもん)が特徴的です。普通、前腕や両脚部には横材を使用しますが、縦材を使い一木から彫られているかのように見せています。光背は二重円相光で、周りにシルクロード由来のアカンサスの葉の文様と6体の薬師仏を配し全体で七仏薬師を表しています。

周りには岩淵寺(いわぶちでら)から移されたと伝わる十二神将立像(1体を除き国宝)が円陣に安置されています。「天平の塑像」として有名です。香薬師(こうやくし)堂には、平家の残党・平景清(かげきよ)の伝承にちなんだ、手に強弓(ごうきゅう)を持っている「景清地蔵」があります。

1984(昭和59)年、東京芸術大学の修理中に、木の衣を脱がせたら同じ大きさの裸形像が現れました。「おたま地蔵」と命名されて2体がまつられています。事前に予約すれば香華(こうげ)料300円で拝観できます。(奈良まほろばソムリエの会会員 竹内和子)

(宗 派)華厳宗
(住 所)奈良市高畑町1352
(電 話)0742―22―3736
(交 通)JR・近鉄奈良駅からバス「破石町」下車、徒歩約10分
(拝 観)9時~17時、600円 
(駐車場)有(無料)



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