tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

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美しい刑務所 明治の名煉瓦建築 奈良少年刑務所(写真集)

2016年11月21日 | ブック・レビュー
 写真集 美しい刑務所 明治の名煉瓦建築 奈良少年刑務所
 寮美千子(編) 上條道夫(写真)
 西日本出版社

こんな素晴らしい写真集が出た。タイトルは『写真集 美しい刑務所 明治の名煉瓦建築 奈良少年刑務所』だ。出版を記念して、編集された寮美千子さんの記念講演会が11/22(火)午後6時半から、奈良県文化会館小ホール(奈良市登大路町)で開かれる。YOMIURI ONLINE(11/20付)「更生へ導く 建築の美 少年刑務所の写真集出版」によると、

重要文化財への指定が決まり、今年度末で廃止される奈良少年刑務所(奈良市般若寺町)の写真集「美しい刑務所 明治の名煉瓦(れんが)建築 奈良少年刑務所」(西日本出版社)が出版された。明治政府が威信をかけた建物を約80枚のカラー写真で紹介し、独特の更生教育を担ってきた人たちの声を伝えている。(岡田英也)

礼拝堂を思わせるドーム屋根やアーチを備えた表門ひょうもん、天窓の光が降り注ぐ監視所、監房の重厚な木の扉など、刑務所とは思えない趣のある写真が並ぶ。ほとんどは昨年、病気で亡くなった斑鳩町出身の写真家、上條道夫さんが2010年2月に撮影したものだ。

出版を企画したのは今年9月まで9年2か月間、同刑務所で講師として詩の授業を行ってきた奈良市の作家、寮美千子さん(60)。初めて中に入った時、「威厳に満ちていながら、少しも威圧的ではない」建築美に感動したという。

 世界はもっと美しくなる 奈良少年刑務所詩集
 受刑者(著) 寮美千子(編)
 ロクリン社

法務省が建物の取り壊しを検討していると知り、2年前、設計者の孫でジャズピアニストの山下洋輔さんらと保存を求める市民団体を結成。日本建築学会や県議会も、重文指定を求める意見書を国へ提出し、同省は今年7月、閉鎖後は国所有のまま民間ホテルなどとして活用する方針を示した。

写真集の後半には寄稿文や関係者へのインタビュー記事を掲載し、同少年刑務所での更生教育などを紹介。篤志面接委員の落語家、露の新治さんは「実際に出会った刑務所の教官たちは仕事を超えて教育者であることに心を打たれた」と述べている。

寮さんは「建物の美しさだけでなく、更生教育にかかわる熱意ある人たちの姿を知ってもらいたかった。閉鎖後、どのように利用するのが望ましいか考えてほしい」と話す。全国の書店で販売中。B5判、132ページで税別1800円。問い合わせは西日本出版社(06・6338・3078)。

寮さんの出版記念講演会が22日午後6時半、奈良市登大路町の県文化会館小ホールで開かれる。問い合わせは県書店商業組合(0743・53・3823)。


私も奈良市に移り住んだ当初、この美しい刑務所を見て驚いた。保存が決まってひと安心している。内部を見学させていただいたこともあり、露の新治さんの「実際に出会った刑務所の教官たちは仕事を超えて教育者であることに心を打たれた」というお気持ちも、よく分かる。出版記念講演会は明日(11/22)に迫っているが、都合のつく方は、ぜひ足をお運びいただきたい。

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