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3/20(木)、「鹿男あをによし」の最終回が放送された。あらすじをlivedoor番組表から拾うと
《小川(玉木宏)は、堀田(多部未華子)から受け取った"目"を草の上に置く。そして、ナマズを鎮めるためのすべての儀式が無事に終わる。翌日、盗難疑惑は解けたものの、学校にいられなくなった小川は退職することに。藤原(綾瀬はるか)は教師たちに反発するが、小川は疑惑が解けただけで十分だとすっきりとした表情を見せる。その後、鹿に会いに行った小川は、約束通り自分と堀田の顔を元に戻してほしいと頼む。ところが、鹿がかなえられる望みは1つだけで、小川か堀田のどちらかの顔しか元には戻せないという。それを聞いた小川は激高する》
しかし藤原先生が鹿と直談判した結果、小川先生も堀田も顔が元に戻り、めでたしめでたしとなる。この回には「二つのキス~冒険の終わりが恋の始まり」というタイトルが付いていたが、それは小川と藤原の恋の始まりのキスと、堀田が小川の顔を元に戻すキス、ということだった。
私は3/13に猿沢池畔でロケ現場を見たと書いたが、やはりそれは小川が東京へ帰るシーンだった。興福寺の52段(石段)が効果的に使われていた。このドラマでは黒沢映画のように望遠レンズを多用していたので、背景が手前に浮き立つように見えて(くっつき効果)、とても迫力があった。
小川が東京へ帰るため、京都行きの急行に乗り込んだのは、近鉄天理駅だった。駅名表示は「奈良」だったが。確かに地下駅である近鉄奈良駅より天理駅の方が、ターミナル(頭端駅)の感じがよく出る。
ラストは、教頭のリチャードが、(小川が「鹿に聞いた」とウソをついた)「卑弥呼の墓の場所」を聞き出そうと、飛火野の鹿たちに鹿せんべいを振る舞いながら次々と話しかける、というユーモラスなシーンだった。児玉清の演技力には感服。
solianoさんの情報によれば、この回の視聴率は、関東11.2%、関西9.8%と、東高西低で終了した。年代別には、男性:20代9.9%、30代4.0%、40代6.8%、50代以上4.3%。女性:20代6.4%、30代6.6%、40代13.6%、50代以上8.4%と、中高年女性が頑張っていた。
重(しげ)さん役の佐々木蔵之介の実家は京都の佐々木酒造で、solianoさんによれば《「聚楽菊」というお酒はたいへんおいしいと思います》とのことである。調べてみるとこの会社は、もと聚楽第(関白秀吉の邸宅)のあった場所にあり、「聚楽第」「聚楽菊」「古都」などの銘酒を製造している。ホームページも、とてもきれいだ。
http://jurakudai.com/web/index.html
ドラマは終わったが、鹿Tシャツが売られたり観光客が増えたりと、この番組の効果は地元のあちこちに出てきている。ピックアップしてみると
○ホテル日航奈良の「鹿男あをによし」宿泊プランが人気を集めている。同ホテルのHPには、原作者(万城目学氏)のインタビューも掲載された。
http://www.nikkonara.jp/shikaotoko.html
○奈良公園の「鹿寄せ」には見物客が3倍に増え、鹿が怖がって寄ってこないという。
http://www.asahi.com/kansai/entertainment/news/OSK200803080083.html
○荒井知事は、ドラマに出てくる鹿ロボットを平城遷都1300年祭のPRに使いたいとラブコールを送った。県議会での質問に答えたものだが「玉木宏さんを非常勤副知事にしてほしい」という提案もあり、これには「制度的にムリ」と答弁した。
http://mainichi.jp/area/nara/news/20080319ddlk29010500000c.html
○魚佐旅館(奈良市・猿沢池畔)は、ドラマロケ地の情報をA4版9枚にまとめ、宿泊者などに配布している。
※鹿男あをによし ロケ情報(Yahoo!ブリーフケース内)
http://briefcase.yahoo.co.jp/bc/tetsuda_n/vwp2?.tok=bcI_AxaB3vcuP4o0&.dir=/7fbb&.dnm=%bc%af%c3%cb%a5%ed%a5%b1%c3%cf%a1%ca%b5%fb%ba%b4%ce%b9%b4%db%c4%f3%b6%a1%a1%cb.doc&.src=bc
万城目学氏は「奈良は京都に比べると、発信力が弱い。その意味では、平城遷都1300年祭はいいチャンスじゃないでしょうか」(朝日新聞奈良版 3/19付)と語っていたが、せっかくのドラマの人気をうまく1300年祭(2010年)につなげなければいけない。
奈良は情報発信力が弱いだけでなく、何かがヒットしても、それを次の展開につなげることが苦手だ。古くはシルク博だが、灯花会も正倉院展も、もっと工夫の余地がある。ドラマの余熱が冷めないうちに、次に打つ手を考えよう。
※鹿男あをによし第9話(ブログ内)
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/d/20080317
※写真は「目だよ、先生」のシーン(に似たシーン)。ストロボをたくと、鹿の目がこんなに光ってしまった。2月上旬、春日大社境内で撮影。
《小川(玉木宏)は、堀田(多部未華子)から受け取った"目"を草の上に置く。そして、ナマズを鎮めるためのすべての儀式が無事に終わる。翌日、盗難疑惑は解けたものの、学校にいられなくなった小川は退職することに。藤原(綾瀬はるか)は教師たちに反発するが、小川は疑惑が解けただけで十分だとすっきりとした表情を見せる。その後、鹿に会いに行った小川は、約束通り自分と堀田の顔を元に戻してほしいと頼む。ところが、鹿がかなえられる望みは1つだけで、小川か堀田のどちらかの顔しか元には戻せないという。それを聞いた小川は激高する》
しかし藤原先生が鹿と直談判した結果、小川先生も堀田も顔が元に戻り、めでたしめでたしとなる。この回には「二つのキス~冒険の終わりが恋の始まり」というタイトルが付いていたが、それは小川と藤原の恋の始まりのキスと、堀田が小川の顔を元に戻すキス、ということだった。
私は3/13に猿沢池畔でロケ現場を見たと書いたが、やはりそれは小川が東京へ帰るシーンだった。興福寺の52段(石段)が効果的に使われていた。このドラマでは黒沢映画のように望遠レンズを多用していたので、背景が手前に浮き立つように見えて(くっつき効果)、とても迫力があった。
小川が東京へ帰るため、京都行きの急行に乗り込んだのは、近鉄天理駅だった。駅名表示は「奈良」だったが。確かに地下駅である近鉄奈良駅より天理駅の方が、ターミナル(頭端駅)の感じがよく出る。
ラストは、教頭のリチャードが、(小川が「鹿に聞いた」とウソをついた)「卑弥呼の墓の場所」を聞き出そうと、飛火野の鹿たちに鹿せんべいを振る舞いながら次々と話しかける、というユーモラスなシーンだった。児玉清の演技力には感服。
solianoさんの情報によれば、この回の視聴率は、関東11.2%、関西9.8%と、東高西低で終了した。年代別には、男性:20代9.9%、30代4.0%、40代6.8%、50代以上4.3%。女性:20代6.4%、30代6.6%、40代13.6%、50代以上8.4%と、中高年女性が頑張っていた。
重(しげ)さん役の佐々木蔵之介の実家は京都の佐々木酒造で、solianoさんによれば《「聚楽菊」というお酒はたいへんおいしいと思います》とのことである。調べてみるとこの会社は、もと聚楽第(関白秀吉の邸宅)のあった場所にあり、「聚楽第」「聚楽菊」「古都」などの銘酒を製造している。ホームページも、とてもきれいだ。
http://jurakudai.com/web/index.html
ドラマは終わったが、鹿Tシャツが売られたり観光客が増えたりと、この番組の効果は地元のあちこちに出てきている。ピックアップしてみると
○ホテル日航奈良の「鹿男あをによし」宿泊プランが人気を集めている。同ホテルのHPには、原作者(万城目学氏)のインタビューも掲載された。
http://www.nikkonara.jp/shikaotoko.html
○奈良公園の「鹿寄せ」には見物客が3倍に増え、鹿が怖がって寄ってこないという。
http://www.asahi.com/kansai/entertainment/news/OSK200803080083.html
○荒井知事は、ドラマに出てくる鹿ロボットを平城遷都1300年祭のPRに使いたいとラブコールを送った。県議会での質問に答えたものだが「玉木宏さんを非常勤副知事にしてほしい」という提案もあり、これには「制度的にムリ」と答弁した。
http://mainichi.jp/area/nara/news/20080319ddlk29010500000c.html
○魚佐旅館(奈良市・猿沢池畔)は、ドラマロケ地の情報をA4版9枚にまとめ、宿泊者などに配布している。
※鹿男あをによし ロケ情報(Yahoo!ブリーフケース内)
http://briefcase.yahoo.co.jp/bc/tetsuda_n/vwp2?.tok=bcI_AxaB3vcuP4o0&.dir=/7fbb&.dnm=%bc%af%c3%cb%a5%ed%a5%b1%c3%cf%a1%ca%b5%fb%ba%b4%ce%b9%b4%db%c4%f3%b6%a1%a1%cb.doc&.src=bc
万城目学氏は「奈良は京都に比べると、発信力が弱い。その意味では、平城遷都1300年祭はいいチャンスじゃないでしょうか」(朝日新聞奈良版 3/19付)と語っていたが、せっかくのドラマの人気をうまく1300年祭(2010年)につなげなければいけない。
奈良は情報発信力が弱いだけでなく、何かがヒットしても、それを次の展開につなげることが苦手だ。古くはシルク博だが、灯花会も正倉院展も、もっと工夫の余地がある。ドラマの余熱が冷めないうちに、次に打つ手を考えよう。
※鹿男あをによし第9話(ブログ内)
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/d/20080317
※写真は「目だよ、先生」のシーン(に似たシーン)。ストロボをたくと、鹿の目がこんなに光ってしまった。2月上旬、春日大社境内で撮影。
奈良町の古本屋で聞いた話。店内に飾ってある「鹿男」のポスターを売って欲しいとの申し出があったそうな。店頭に貼ってあったtetsudaさん自作のポスターは中へ移したそうです。
清々しく終われて良かったです。
奈良にはまだまだミステリアスな場所があると思うし、森や山の中に神秘な力を持つものも色々あると思うんですよね。
出来るなら、「続鹿男あをによし」やってほしいですねぇ・・・
とうとう終わってしまいましたね。
このドラマの時間になると、家族がぞろぞろ集まってきて、我が家はドラマタイムです。
最後、電車で京都に向かう時は、奈良駅が違うのでビックリ。あれは天理駅かしら??
景色もころころ変わって、結構変なところで盛り上がってました。
このドラマ、視聴率はイマイチでしたが、視聴者の満足度は結構高かったみたいですね。
ちょっと奈良の観光ドラマって感じもしたけど。
アピールできてよかったと思います。
久々にまじめに見たドラマでした。
一部原作にない設定がありましたが原作の世界観を壊すことなく、映像ならではの付加価値が堪能できました。
やはり若草山からの景観にしろ、猿沢池からにしろ、飛火野にしろ、「景観」、「美観」があってこその奈良だと思いました。
個別のシーンはそれぞれが印象深いですが、特に朱雀門から小川先生を見送る鹿のシーンが何ともほのぼのした絵で良かったです。
最終回の朱雀門で見送る鹿の惜別のシーンは特に素晴らしかったと思います。
できればあそこに1頭、奈良への観光客を迎える鹿を大型イベントの度に、モデルで登場(設置)させるのもユーモアがあって良いかと思いました。
早くも映画化、続編、スピンオフのリクエストが出ているとのことでこちらの方も期待したいものです。
(ご参考)
満足度は概してかなり高かったようです。
●ヤフー!番付/民放の冬ドラマで満足度が一番高かったのは?
http://polls.dailynews.yahoo.co.jp/quiz/quizvotes.php?poll_id=1985&qp=1&typeFlag=2
●Gガイドテレビランキング
http://www.so-net.ne.jp/tv/ranking/index.html
●ザ・テレビジョン/ドラマアカデミー賞(携帯サイトで投票・QRコード有
http://blog.television.co.jp/drama/academy/
●ニッカン芸能/ドラマグランプリ(携帯サイトで投票・QRコード有
http://blog.nikkansports.com/nikkansports/mobile/geinou.html?area=right&click=icon
> 「鹿男」のポスターを売って欲しいとの申し出があったそうな。
> 店頭に貼ってあったtetsudaさん自作のポスターは中へ移したそうです。
そうでしたか、大した人気です。あの鹿のアップは迫力がありますから。
> 日航ホテルのイラストマップ、気になります。行ってみます。くれるかなぁ。
難しいようですよ、聞いた話では。何でもA3版・フルカラーのイラストマップで、ロケ地の印と説明(観光案内)が付いているようです。「鹿男…」の登場人物もイラストで紹介されているとか…。
> このドラマの時間になると、家族がぞろぞろ集まってきて、我が家はドラマタイムです。
おぜんさん宅となると、そこに美味しい紅茶と手作りクッキーがついたのでしょうか。
> 出来るなら、「続鹿男あをによし」やってほしいですねぇ・・・
> 映画化、続編、スピンオフのリクエストが出ているとのことでこちらの方も期待したいものです。
ぜひ実現していただきたいものです。それにしても、南都さんの豊富な情報量には驚きました。
このブログを利用しての私信ごめんなさい。tetsudaさんのおかげで、私も今回のドラマにはかなりはまり込んでしまいました。そこでマップのことですが、「日航」さんと「ラソーン」さんで作成したものが手許に一部だけありますので週末にお届けします。
了解です。ありがとうございます。ワクワクしてきました。
tetsudaさま
尾田組の施設へ行かれたのですね。僕はまだなぜか氷室神社の桜を見たことがないのであわせて月末の昼前に再訪してみます。「ももたろう」で試飲できるのかな。入り浸ってたりして・・・。
> tetsudaさんのおかげで、私も今回のドラマにはかなりはまり込んでしまいました。
それは光栄です。私は録画分をすべて保存してあります、定年後の楽しみに…。
> 僕はまだなぜか氷室神社の桜を見たことがないのであわせて月末の昼前に再訪
> してみます。「ももたろう」で試飲できるのかな。入り浸ってたりして・・・。
週末、氷室神社のしだれ桜は満開になるでしょう。「ももたろう」では試飲できなかったと思います。「大和百菜」の1コーナーほどの狭いスペースですし、物理的にも難しいかと。
またおいでください。
あの日は娘夫婦に頼まれて、ならまちロケ地案内をしました。[静観荘]からスタートして[あしびの郷]で昼食、「TENTEN」で「重さん」の作品展を見て、浮見堂、飛火野、ふれあい回廊、氷室神社のシダレ、小川先生が酔いつぶれた藤原先生をおぶって走った「きんでん保養所」前の路地などなど。「ちちろ」の「あーさーうどん」で一服。そのあと「ノグチ」でパンツを買って帰った。
日曜日朱雀門へ行きましたが、予想どうり見学者の動きに異変が。この話はまたお会いした時に。ではまた。