驚いた。こんなレストランが実在するとは…。週刊観光経済新聞(08.6.14付)に載っていた話である。
船井総研チーフコンサルタント・西川丈次氏が連載する「観光業活性化 ホスピタリティレポート」(第75回)で、タイトルは「驚きの連続が違いを生み出す」だ。こんな書き出しで始まる。
《親しい旅館の社長とお会いした時に「東京のカシータというレストランを知っているか」と聞かれました。名前は聞いたことはありましたが、その内容は詳しくは知りませんでしたが、話を伺ってびっくりしました》。
私は内容どころか、名前すら全く知らなかった。以下、やや長くなるが記事を引用する(△△社長とは、話し手の旅館社長のことである)。「Casita(カシータ)」とは、高橋滋氏(1952年生まれ)が運営する高級リゾート風レストランだ。
△△社長は、知り合いに誘われて初めてカシータに行った。《受付で名前を言うと「○○さまはすでにお越しです。テーブルにご案内します」と案内をされました》《「△△さま、いらっしゃいませ」「△△さま、お待ちしておりました」。こうした声をテーブルに案内される途中で頻繁にフロアスタッフから掛けられたそうです》。
テーブルには、△△社長の《イニシャルが刺繍されたナプキン、メニュー、そしてデザートにもチョコレートで名前を書くといった徹底ぶりだったそうです。レストランから帰る時には、3階のエレベーターの前で非常に気持ちの良い見送りをされたそうです。ところが、1階に着くと3階で分かれたはずの人がすでにそこに居て「何でお帰りですか。タクシーご利用ならつかまえてきます。どちらまでですか」。そんな会話をしたそうです》。
《そして、その日最後のサプライズが起こったのです。誰にも知らせていなかった宿泊ホテルに着くと、部屋のメッセージランプが付いていたのです。カシータからのもので「今日は有り難うございました」というメッセージだったそうです》。
従業員がイアホンをつけて無線で飛ばせば、△△社長が到着したことは全員に伝わるし、タクシーをつかまえる時には行き先(宿泊先)を知ることができる。《何も手品を使った訳ではなく、すべては仕組まれた演出です。しかし、その仕組みを「企業力」として持つこと、そしてそれを実行する「人間力」を高いレベルで維持することは非常に難しいことです。この小さな演出をやり切るところに「レストランカシータ」の素晴らしさがあるのではないでしょうか》。
カシータの高橋氏は、△△社長にこう言ったそうだ。次回訪問時までに「新しいサプライズを準備しています」と。それは《今日の利用が次のサプライズを生み出す》という仕組みで、《どのタイミングで何の銘柄のビールを飲まれたか、どんなワインが好みか―が管理され、リピーターになればなるほどさらに深い感動が提供されるのです。そうです、徹底したCRMが最高の武器として使われる結果が、レストランカシータの伝説を作り出しているのです》。
※Casita(カシータ)の公式ホームページ
http://www.casita.jp/
流行のマーケティング用語である「CRM」(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント=顧客関係管理)などと言ってしまうとそれまでだが、これを徹底してやり抜くところが、カシータのすごさである。ブログなどを覗いてみても、カシータの世評の高さがうかがえる。
※参考:『Casita(カシータ)』―セミナー編―
http://blog.livedoor.jp/katonana/archives/23615885.html
日経流通新聞では、06.1.6付の1面トップ記事で接客を重視するお店を特集していて、その冒頭で紹介されたのがカシータだった。
《昨年のクリスマス。東京・青山のアジアンリゾートをテーマにした「レストラン カシータ」のテラスはここだけ、真っ白い雪で覆われた。中央には雪だるま。ロマンチックな「ホワイトクリスマス」にカップルは寄り添い、デザートや食前酒などを楽しむ。そばには、こたつと電気毛布が置いてある》《東京都心はこの日、雪は降らなかった。実は行きは22日と23日の2日かけて、男性スタッフ3人が深夜、群馬県まで車を走らせ集めてきたものだ》。
《大手コーヒーチェーンのトップが来店した時には、事前にこっそり制服と食器類を借りて、そのコーヒー店さながらに制服を着たカシータのスタッフがもてなした。バイクマニアの誕生日パーテイーではハーレーダビッドソンを飾ったこともある》。
《こうした優雅で驚きのある演出の数々が話題となり、全国から客が押し寄せる。プロポーズなど「人生でここ一番の時に選ぶ店」という評価も広がっている》。
高橋滋氏のモットーは「レストランはハードじゃないよ、ハートだよ」だそうだ。究極のリゾートといわれる「アマンリゾーツ」のサービスとホスピタリティに感銘を受け、「Casita(カシータ)」を開業したそうだ。『I am a man』という著書もある。
http://www.ohtapub.co.jp/books/contents/aman.html
「○○はハードじゃないよ、ハートだよ」とすると、○○のところにはいろんな言葉が入りそうだ。カシータの客単価は15000円だそうだ。いつも予約で満杯とのことだが、日程が合えば、上京の折にはぜひ訪ねてみることにしたい。
※写真は、花空間けいはんな(京都府精華町)。06.9.16撮影。
船井総研チーフコンサルタント・西川丈次氏が連載する「観光業活性化 ホスピタリティレポート」(第75回)で、タイトルは「驚きの連続が違いを生み出す」だ。こんな書き出しで始まる。
《親しい旅館の社長とお会いした時に「東京のカシータというレストランを知っているか」と聞かれました。名前は聞いたことはありましたが、その内容は詳しくは知りませんでしたが、話を伺ってびっくりしました》。
私は内容どころか、名前すら全く知らなかった。以下、やや長くなるが記事を引用する(△△社長とは、話し手の旅館社長のことである)。「Casita(カシータ)」とは、高橋滋氏(1952年生まれ)が運営する高級リゾート風レストランだ。
△△社長は、知り合いに誘われて初めてカシータに行った。《受付で名前を言うと「○○さまはすでにお越しです。テーブルにご案内します」と案内をされました》《「△△さま、いらっしゃいませ」「△△さま、お待ちしておりました」。こうした声をテーブルに案内される途中で頻繁にフロアスタッフから掛けられたそうです》。
テーブルには、△△社長の《イニシャルが刺繍されたナプキン、メニュー、そしてデザートにもチョコレートで名前を書くといった徹底ぶりだったそうです。レストランから帰る時には、3階のエレベーターの前で非常に気持ちの良い見送りをされたそうです。ところが、1階に着くと3階で分かれたはずの人がすでにそこに居て「何でお帰りですか。タクシーご利用ならつかまえてきます。どちらまでですか」。そんな会話をしたそうです》。
《そして、その日最後のサプライズが起こったのです。誰にも知らせていなかった宿泊ホテルに着くと、部屋のメッセージランプが付いていたのです。カシータからのもので「今日は有り難うございました」というメッセージだったそうです》。
従業員がイアホンをつけて無線で飛ばせば、△△社長が到着したことは全員に伝わるし、タクシーをつかまえる時には行き先(宿泊先)を知ることができる。《何も手品を使った訳ではなく、すべては仕組まれた演出です。しかし、その仕組みを「企業力」として持つこと、そしてそれを実行する「人間力」を高いレベルで維持することは非常に難しいことです。この小さな演出をやり切るところに「レストランカシータ」の素晴らしさがあるのではないでしょうか》。
カシータの高橋氏は、△△社長にこう言ったそうだ。次回訪問時までに「新しいサプライズを準備しています」と。それは《今日の利用が次のサプライズを生み出す》という仕組みで、《どのタイミングで何の銘柄のビールを飲まれたか、どんなワインが好みか―が管理され、リピーターになればなるほどさらに深い感動が提供されるのです。そうです、徹底したCRMが最高の武器として使われる結果が、レストランカシータの伝説を作り出しているのです》。
※Casita(カシータ)の公式ホームページ
http://www.casita.jp/
流行のマーケティング用語である「CRM」(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント=顧客関係管理)などと言ってしまうとそれまでだが、これを徹底してやり抜くところが、カシータのすごさである。ブログなどを覗いてみても、カシータの世評の高さがうかがえる。
※参考:『Casita(カシータ)』―セミナー編―
http://blog.livedoor.jp/katonana/archives/23615885.html
日経流通新聞では、06.1.6付の1面トップ記事で接客を重視するお店を特集していて、その冒頭で紹介されたのがカシータだった。
《昨年のクリスマス。東京・青山のアジアンリゾートをテーマにした「レストラン カシータ」のテラスはここだけ、真っ白い雪で覆われた。中央には雪だるま。ロマンチックな「ホワイトクリスマス」にカップルは寄り添い、デザートや食前酒などを楽しむ。そばには、こたつと電気毛布が置いてある》《東京都心はこの日、雪は降らなかった。実は行きは22日と23日の2日かけて、男性スタッフ3人が深夜、群馬県まで車を走らせ集めてきたものだ》。
《大手コーヒーチェーンのトップが来店した時には、事前にこっそり制服と食器類を借りて、そのコーヒー店さながらに制服を着たカシータのスタッフがもてなした。バイクマニアの誕生日パーテイーではハーレーダビッドソンを飾ったこともある》。
《こうした優雅で驚きのある演出の数々が話題となり、全国から客が押し寄せる。プロポーズなど「人生でここ一番の時に選ぶ店」という評価も広がっている》。
高橋滋氏のモットーは「レストランはハードじゃないよ、ハートだよ」だそうだ。究極のリゾートといわれる「アマンリゾーツ」のサービスとホスピタリティに感銘を受け、「Casita(カシータ)」を開業したそうだ。『I am a man』という著書もある。
http://www.ohtapub.co.jp/books/contents/aman.html
「○○はハードじゃないよ、ハートだよ」とすると、○○のところにはいろんな言葉が入りそうだ。カシータの客単価は15000円だそうだ。いつも予約で満杯とのことだが、日程が合えば、上京の折にはぜひ訪ねてみることにしたい。
※写真は、花空間けいはんな(京都府精華町)。06.9.16撮影。
有名なレストランです。
ウチの生徒さんも行かれた事があり、お話しは聞かせていただいてます。
先手先手のサービスでとにかく驚くことが多かったみたい。一度訪問してみたいですね。
でも、どうなんでしょう。。。
あまりやりすぎるのも、こちらのほうが恥ずかしく、お腹一杯状態になってしまいそう。
なんでもいい塩梅は難しい。。。
私はできるだけ
患者さんの名前を覚えるようにしています。
会話の中で名前を何度か呼べば覚えることが出来ます。
でも、周囲の職員は
「よく患者さん個人の名前を覚えることができるね。」
と不思議がります。
私はコツと効果に気づいただけです。
名前を覚えて会話できる患者さんは、
心が通じたと非常に喜んでくださいます。
もちろん、
それを不快と取る患者さんもいらっしゃいます。
それは表情ですぐ気づくから簡単です。
気づいたらやめればいいだけです。
センスある応対を身につけたいと思っております。
現代のマニュアル一辺倒のサービスを
身につけるだけではなく、
高い感性を持った人材作りが大切と思います。
> 有名なレストランです。ウチの生徒さんも行かれた事があり、お話しは聞かせて
> いただいてます。先手先手のサービスでとにかく驚くことが多かったみたい。
さすがに、おぜんさんのネットワークは広いですね。どんな気持ちになるのか、興味津々です。
> 私は病院の職員です。私はできるだけ患者さんの名前を覚えるようにしています。
> 会話の中で名前を何度か呼べば覚えることが出来ます。
お客さんと接する仕事では、名前を覚えることが大切ですね。病院ともなれば、患者さんはさぞ喜ばれることでしょう。
よく「私は記憶力が弱いので」とか「トシなので」という人がいますが、そういう人に限って韓国の男優の名前をすらすら言えたり、麻雀の役をしっかり覚えていたりします。要はやる気の問題なのでしょうね。
> 現代のマニュアル一辺倒のサービスを身につけるだけではなく、
> 高い感性を持った人材作りが大切と思います。
機転とか気働きとか、そういうことはマニュアルには載っていません。観光経済新聞の記事にも《実行する「人間力」を高いレベルで維持することは非常に難しいことです》とあったのは、このことですね。
ikaru(尼御前)さんにはこれからも、職場で良いお手本を示してあげていただきたいと思います。
この記事で取り上げて頂いた元船井総研の西川が起業した観光ビジネスコンサルタンツと申します。
まずは、観光経済新聞さんの記事を引用いただき、ありがとうございました。
現在も当社ブログ・メルマガ・トラベルジャーナルさん等にて西川の執筆を続けております。
従来のようにお読みいただければ幸いです。何卒よろしくお願いいたします。
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