tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

60歳代からの「見た目の壁」を乗り越えよう!

2024年03月26日 | 明風清音(奈良新聞)
昨年(2023年10月8日)、谷村新司さんがお亡くなりになった。そのあと各チャンネルが追悼番組を放送していたので、よく見ていた。谷村さんは私より5歳上(1948年=昭和23年生まれ)なのだが、ずいぶん老けて見えた、こんなおじいさんだったのか…。

それが歴然としたのが、加山雄三さん(1937年=昭和12年生まれ)と共演していた番組だった。11歳上の加山さんの方が、よほど若く見えた。肌の色艶とか声の張りとか…。

そのあと、書店で見つけたのが和田秀樹著『60代からの見た目の壁』だった。帯には〈人は中身よりまず「外見」〉〈60代からは「見た目が10割」〉〈60代以降で一気に広がる見た目格差を埋めて 10歳若く見える方法〉。

「うーん。シニア世代には、外見って大事なのだな」と思って本書を買い、一気に読んだ。その内容を紹介したのが、奈良新聞「明風清音」(2024.3.21 付)〈シニアは見た目が10割〉だ。以下、全文を紹介する。

シニアは見た目が10割
私は満70歳だが、周囲を見回すと、どうやら人は60歳代から外見が大きく変化するようだ。何となくそのように感じているとき、和田秀樹著『60代からの見た目の壁』(エクスナレッジ刊)を読んだ。かつて『人は見た目が9割』(新潮新書)というベストセラーがあったが、本書によれば、60歳代以上は見た目が「10割」なのだそうだ。

版元の紹介文には、〈見た目は寿命の長さにも影響する/粗食は見た目年齢を上げ、健康も損なう/65歳過ぎたら「健康至上主義」と決別せよ/知性こそ見た目を引き立てる妙薬〉〈どうせあと数十年しか生きられないのだから、おしゃれして、お化粧して、人生をいっぱい楽しまないと損!その意欲こそが、見た目年齢の壁を打ち破る秘訣なのです〉。本書の要点を、以下に紹介する。

▼男性は「スーツ」で若見え
見た目を若くするには、おしゃれをすることが大切だそうだ。退職して〈スーツをやめて、外出するときも、ポロシャツとかセーターを着て歩くようになると、人から見られているという緊張感がなくなるのか、表情もだらしなくなり、老け込んで見える男性が多いように思います。年をとって一番老けて見えないかっこうは、男性なら断然スーツだと私は考えています〉。

▼「ファッション」にお金を
〈男性の場合、若い頃はどんなに汚いかっこうをしていても、モテるやつはモテるものです。ボロボロのジーンズをはいていても、かっこいいやつはかっこいい。だけど、年をとるとそうはいかなくなるのです。逆に、それなりの年齢になったと自覚できれば、ファッションをはじめ、外から補っていくようにしないと、見た目のかっこよさは維持できません。だから、人は年をとるとよいものを持とうとするのです〉。

▼見た目が若返る食べもの
「高齢者は粗食にしたほうが健康に良い」という俗説があるが、これは間違いで、見た目年齢が老けている人は、たんぱく質が足りていないのだそうだ。

〈粗食とは、朝はごはんにみそ汁、納豆、漬けもの。昼はそばかうどん、夏ならそうめん。夜は焼き魚と野菜の煮物、冬なら鍋もの、といったイメージです。(中略)今例にあげたメニューは、たんぱく質が圧倒的に不足しています〉。

本書では〈肉を食べないと身長が伸びない〉〈肉を食べないとがんのリスクが上がる〉〈たんぱく質が足りないとシワが増える〉などと指摘されている。

▼「知性」は顔ににじみ出る
〈見た目が若く見える要素の1つに、私は「知性」があると思っています。知性は顔ににじみ出ると言いますが、知性のある顔つきは、若く見えるというよりも、見た目を引き立てる大事な要素といったほうがいいかも知れません。ではどういう会話をする人が知的に見えるのかというと、「人生経験が長いからこそ知っていること」を話せるかどうかということになるでしょう〉。

▼意欲が見た目をよくする
〈一番大事なことは、「若くありたい」という意欲を捨てないこと。(中略)意欲をつかさどる脳の前頭葉は、40代くらいから少しずつ萎縮していきます。意欲は外見にもっとも影響を与えるので、意欲を失わないような生活を心がける必要があるというわけです。そして、前頭葉の老化を防いで、意欲が低下しないようにするには、見た目をよくすることが大事です。

(中略)見た目というと、つい若くしないといけないように思ってしまいますが、60歳を過ぎたら、自己演出が必要だということ。自分をどんなふうに見せたら一番かっこよく見えるのか、そういう演出をしたほうがよいということです〉。

「見た目が10割」と言われると自信をなくすが、要は「いつも見られている」ということを意識せよ、ということなのだ。それなら、実行できそうだ。(てつだ・のりお=奈良まほろばソムリエの会専務理事)


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東吉野村に古民家ギャラリー「草莽庵(そうもうあん)」、天誅組資料が満載!

2024年03月25日 | 奈良にこだわる
昨日(2024.3.24)の奈良新聞一面トップに、〈天誅組もっと知って 維新の魁、資料や研究誌 東吉野村元教育長 阪本さんが収集〉という大きな記事が出ていた。阪本基義さん(80)は以前、東吉野村で天誅組のツアーガイドをしていただいて以来のお付き合いである。
※写真は、奈良新聞の記事サイトから拝借した

天誅組関連の資料を集めた古民家ギャラリー「草莽庵」は、ご長女でものづくり作家の理恵さんが担当されるという。記事内容は画像を見ていただくとして、ご長女が運営されるFacebookには、



本日(3/24)、草莽庵がオープンしました。土砂降りの雨でしたが、芳名帳によりますと50名お越しくださりました。奈良新聞を見て遠方よりお越しの方もいらっしゃいました。

たくさんのお祝い、お花、お祝いのお品、電報、本当にありがとうございます。オープンに来れないと郵送してくださった方も多く、お気遣いに感激しております。草莽庵はお花でいっぱいになっております。

今日は手伝ってくれる身内が数人いましたが、明日からは基本的に私一人(時々両親)となります。でも、私は自分でお客様にお茶を入れておもてなししたいと思っています。お客様が多い時はおもてなしが手薄になるかもしれませんが、皆様に楽しい時間を過ごしていただけるようにしたいです。

草莽庵は皆さんがダラダラする場所を目指していますので、お気軽に遊びに来て来店ポイント(大人はLINE限定)を貯めてくださいね。
奈良県吉野郡東吉野村狭戸(せばと)382/3/24〜27まで毎日オープン/3/25 13:00〜16:00/3/26、27 10:00〜16:00


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田中利典師の「蔵王供正行/第20日 縁(えん)の行者」

2024年03月24日 | 田中利典師曰く
今日の「田中利典師曰く」は、〈蔵王供正行20日目 「縁の行者」〉(師のブログ2015.5.20 付)。役行者に引っかけて、自らを「縁の行者」とされた。確かに師はこれまで、さまざまなご縁で、大きなプロジェクトをこなして来られた。
※トップ写真は、一昨日(3/22)に近鉄大和西大寺駅南口で撮ったばかりのソメイヨシノ
震災があってもテロがあっても「年年歳歳花相似たり、歳歳年年人同じからず」を実感する

特筆すべきは2004年7月の「吉野大峯 世界遺産登録」で、今年(2024年)は20周年を迎える。これにちなんで、NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」は、6月に利典師を奈良にお招きして、ご講演いただくことにしている。どんなお話が飛び出すか、今から楽しみである。では、全文を以下に紹介する。

蔵王供正行20日目 「縁の行者」
蔵王供正行20日目(5月20日)。晴れときどき曇り。今日の一日。
5時に起床。
5時40分、第39座目蔵王権現供養法修法 於脳天堂
7時、本堂法楽・法華懺法         於本堂 
9時、第40座目蔵王権現供養法修法    於脳天堂
10時20分、本堂法楽・例時作法     於本堂
11時、毎日新聞舞鶴支局より取材あり。             
12時半、水行              於風呂場
13時、法楽護摩供修法          於脳天堂
14時、本堂法楽・法華経読誦       於本堂
    
参拝者1名。林南院の古くからの信者さんで、今日はこの方のご家族全員のご祈祷の1日だった。夕方、1時間ほど、境内を出て、散歩する。

****************

「縁の行者」
今までの自分が歩いてきた道を振り返ると、そこにはたくさんの人とのご縁があった。そのご縁のお蔭でいまの自分があり、また多くの仕事に関わることが出来た。

修験三本山の合同や、吉野大峯の世界遺産登録、3つの特別展覧会、役行者霊場会発足、神仏霊場会や紀伊山地三霊場会議設立、吉野ー高野弘法大師の道開闢(かいびゃく)プロジェクト、修験道ルネッサンスなど、枚挙に暇なく、自分の身の丈を越えた事業に関わり、発願し、成し遂げられたのも、全ては人とのご縁であった。

500回を越える講演会やシンポへの出演も、5冊の著作をはじめ、たくさんの出版物への執筆や雑誌新聞テレビの取材も、すべてが人との縁であり、自分からテレビに出たいとか、講演会をしたいとか、売り込んでやったことはない。著作は5冊の内、3冊は自分で出そうとしたのですけど…(^_^;)

たくさんの人が私を導いて下さった賜物であり、私自身もそれらの出会いを、更に、多くの人へ繋げ、広げていかせていただくことになった。まさに役行者ならぬ、「縁の行者」である。

今日、蔵王供千願祈祷修行の取材を、毎日新聞舞鶴支局の記者さんから受けたが、彼は私が呼びかけて行った大峯山上での修験三本山合同法要を、奈良支局の記者として、取材された方だった。

そのときはお出会いをしていないが、深い縁を感じたのだった。ともかくひとつひとつの縁をおろそかにせず、丁寧に、細やかに、誠意を持って生きて行くとがいちばん大事なのだと思った。
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ミグランス歴史講座(橿原市)「日本国のはじまり」、4月27日(土)開催!(2024 Topic)

2024年03月23日 | お知らせ
4月27日(土)、近鉄大和八木駅前の「ミグランス」(橿原市役所分庁舎)4階コンベンションルームで、「日本国のはじまり」をテーマとした2本の講座が開催されます。

〈第1部〉は、公門忠司さん(飛鳥観光協会ボランティアガイド)、〈第2部〉は木村三彦さん(NPO法人奈良まほろばソムリエの会顧問) 。先着順で、定員は各50人。参加費は1講座300円、2講座受講すると500円です。詳細を同講座のHPから拾っておきます。ぜひ、お申し込みください!

ミグランス歴史講座
今回の講座は2部制となります。日本国のはじまりについて2名の講師より魅力たっぷりにお話していただきます。

◆内容◆
〈第1部〉飛鳥時代の国際交流
〈第2部〉神武天皇はなぜ”橿原宮”で即位したのか?~その謎に迫る~

◆講師◆
〈第1部〉公門 忠司さん(飛鳥観光協会ボランティアガイド)
〈第2部〉木村 三彦さん(NPO法人奈良まほろばソムリエの会顧問)

◆料金◆(当日徴収いたします)
第1部のみ300円、第2部のみ300円、第1部+第2部500円

◆定員◆
各部約50名(事前申込※先着順) 定員に達し次第受付終了といたします。

◆お申込み・お問い合わせ◆
ミグランス観光振興支援室 ☎0744-47-2924(8時~20時)

開催日 2024年4月27日(土)
【第1部】午後1時30分~午後2時45分
【第2部】午後3時~午後4時15分
(各部とも15分前から受付開始)
場所 ミグランス4階コンベンションルーム


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田中利典師の「蔵王供正行/第17~19日 懺悔(さんげ)」

2024年03月22日 | 田中利典師曰く
今日の「田中利典師曰く」は、〈蔵王供正行17日~19日目 「懺悔」〉(師のブログ 2015.5.19 付)である。3日分のお行日記をまとめて紹介された。
※トップ写真は吉野山の桜(2022.4.7 撮影)。今年の下千本の開花は3/30頃、満開は4/5頃

淡々としたお行の日々だが、19日には5名のご参拝者がいらっしゃり、なかにはNHKEテレ「こころの時代」や「ラジオ深夜便」を視聴されて茨城から来られた方もいらっしゃったそうだ、NHK恐るべし。では、以下に全文を紹介する。

蔵王供正行17日~19日目 「懺悔」
蔵王供正行17日目(5月17日)。快晴。今日の一日。
5時に起床。
5時40分、第33座目蔵王権現供養法修法 於脳天堂
7時、本堂法楽・法華懺法         於本堂
9時、第34座目蔵王権現供養法修法    於脳天堂
10時20分、本堂法楽・例時作法     於本堂
12時半、水行              於風呂場
13時、法楽護摩供修法          於脳天堂
14時、本堂法楽・法華経読誦       於本堂
参拝者1名。

今日はずっと随喜してくれていた息子が所用で留守のため、神戸から助法に利心さんにきていただく。 少し日程的にこなれてきたので、初めて境内を出て、近くの鎮守さままで、お参りに。久しぶりに戸外を40分ほど歩いた。

蔵王供正行18日目(5月18日)。雨のち曇り。日程同じ。35座、36座修法
参拝者2名。
護摩に併せて、20年来の盟友徳永宗会議長が行見舞いに来山。元気になります。もう一人は大阪からお見えになった善通寺派のお坊様でした。

蔵王供正行19日目(5月19日)。快晴。日程同じ。37座、38座修法
参拝者5名。
毎月19日は脳天さまのご縁日。林南院でもこの日は毎月の朝に護摩。今日は蔵王供修行中のため、午後1時の護摩で月例護摩供もかねて修法。助法者もいつものみなさんに来て頂く。弟子の界道くんに吉野から来てもらい、荒野神供をお願いする。またNHKのこころの時代・ラジオ深夜便を聞いて、わざわざ茨城県からお訪ねいただいた方がありました。茨城県は遠いなあ…。NHK恐るべし。

****************

「懺悔」
…入峰修行では、修行者は声を合わせて山坂に来るたびに懺悔懺悔(さんげさんげ)、六根清浄(ろっこんしょうじょう)と唱えながら足を進めます。体の芯から声を出していきます。声を出して歩いていくことで、次第に余計なことが消えていき、なにも考えられなくなります。頭も空っぽになっていくのです。

「懺悔」は「さんげ」と仏教では読みます。キリスト教の「懺悔(ざんげ)とは、同じ字句ですが、仏典には「ただ懺悔の力のみ、よく積罪を滅す」と示されています。

「あらたむるにおそきことなし」です。生きていくとは、二度と履み行うまいと、仏の前に頭を垂れなければならないことのいかに多いことか、そのことに気づかされます。山を歩いていると、まことに懺悔懺悔の連続なのです。このように、身をもって懺悔し、自己を見つめていくことが、すなわち身心を清浄にしていくことになるのです。

私は、そもそも懺悔こそが宗教心の基本ではないかと思います。罪悪深重のおのれに目覚めることこそが、慈悲の心をつちかい、広く人々の幸せを願う生き方になるのだと思います。それを身体から実感させていただく入峰修行は、まことにありがたいと感じます。
~拙著『体を使って心をおさめる 修験道入門』より

上記のごとく、拙著に記したとおり、山の行はまさに懺悔行…。そして里の行もまた懺悔の修行である。拝めば拝むほど、今までの己と向き合うことになる。ご本尊と向き合っているのだが、ご本尊を思う前に、自らに向かってしまう。妄念とともに、深く懺悔がわき出てくるのだ。化他行としてはじめた蔵王供であるが、懺悔によって、自利利他円満でなければ、成就もないと思う日々である。
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