エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

故郷への墓参り 第2日

2006-08-15 | 旅行
《お盆の時期に咲くナツズイセン》

(2006.8.10) 墓参り~ 霧ヶ峰~ 松本
 
 朝のうちにお墓に参った。1年ぶりに、庭の百日草を手折り、線香を手向けた。
どうぞご加護下さい。一生懸命に生きますからと。盆や彼岸にはどうしても父母に会いたいと思っている。なんだか最近は、強くそう思う。お墓からの帰り道、穂を出し始めた田んぼの畦には、いつも変わらぬ淡いピンクのナツズイセンが優しく咲いていた。
 9時すぎ、ブログ仲間のittokuさん(http://blog.goo.ne.jp/ittoku-shiga)へ手みやげ(会津の菓子「きてくたされ」、四賀からの常念岳のスケッチ写真A4)持ち訪問したが留守。勤務先へ伝言添えて依頼した。
 明科へ向かう。途中長峰山山頂へ。山頂はうす黄色のユウスゲが可憐に涼しい風に揺れていた。眼下に常念岳の麓に広がる安曇野をのぞんだ。
 犀川沿いの霧姉の家へ。完成したばかりの新築のお祝いに寄る。立派な大きな家だ。どこかに飾ってもらおうと、牛乳パックから再生した和紙に描いた「安曇野・常念岳」の水彩画をお祝いに贈った。兄や姉には昨年の姉妹会以来で1年ぶりの再会、ちょうど休みだった甥にも会えた。甥の息子は真っ黒に日焼けして健康的で覇気のあるいい息子に育っていた。
 秋に新築のお披露目をかねて今年の姉妹会を計画するとのこと。また秋に来たいと思う。

お昼をご馳走になり安曇野付近を廻った。昨年、初めて参拝した満願寺(我が家の菩提寺と同じ宗派)へ寄った。昨年、同じ時期、寺境内にはゴイシシジミが沢山見られたが、今年は全く見られなかった。参道のギボウシの開花も昨年より遅いようなので、おそらくもうじきの発生なのだろうと思った。参道に一輪咲くマツモトセンノウを認めた。本堂に参り、おみくじを引いた。末吉!。病気は弱気にならなければ完治するとあった。図星と思った。いつもの弱気を止めたいと思った。「来年は元気でお参りができるといいが・・・」、ではなく、「絶対お参りする」と言った前向きの姿勢でなければと思った。大手術から丸3年、もっと気丈に生きたいと思う。
 本堂前で記帳をしたが、前の参拝者の記帳名を見て驚いた。同じ名前の人だ。参道ですれ違い、一言言葉を交わした人だった。まれにしか見かけることのない名前が、こんなところで、しかも数分間に連署された。不思議な偶然を思った。
数か所の道祖神を廻り、いつも訪ねる田淵行男記念館へも寄った。記念館には何度も入るが、またも偉大なナチュラリストから教えられることは多かった。しばし安曇野の空気に触れ、安らぎを感じ取ることができた。

 もう一つおもしろいことがあった。豊科から妻の実家へ戻る途中のこと。街道沿いに青空市場の旗がはためき、「甘~いスイカ」の看板が見えた。傍らにスイカを荷台一杯にした軽トラックが数台止まり、にわか作りのテントの脇にごろごろとスイカが並べられていた。【「叔父さん、おすすめのスイカを選んで!」「どこまで持って行くのか」「◇◇です」「へー、◇◇のどこだい。」「○○です。」「へー、俺は、○○だが○○には▽▽という同級生がいたよ。」「エー!それは私の姉です」】と妻との問答。スイカを前にする叔父さんの写真を撮り、叔父さんの書いた住所に送ることにした。こだまのスイカをサービスにもらい、土産話ができたと思った。世の中は実に狭いと思った。
 今日のこれらの出会い、人と人のつながりとは不思議なものだとあらためて思った。


夜、ブログ仲間の「四賀の里から」のittokuさんが見えた。初対面だったがいつモブログでのやりとりから初めて会ったような気がしなかった。四賀の地の「山の畑の桑の実ジャム」を頂いた。姪も同じ地域でお世話になっている。これからも頑張って下さいと激励した。

 【明日は霧ヶ峰高原への予定】

《新築祝いに贈ったスケッチ「安曇野・常念岳」》