エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

庭にテントを張る

2006-08-21 | 日々の生活
 今日も気温は30度を超したが、風がわたり、日陰は思いのほか涼しく久しぶりに救われた。
 思い立って日陰が出来はじめた庭にテントを張った。もう10年来張ったことのないテントに、懐かしさを感じた。
  犬も設営作業中に入り込んで邪魔をするし、孫たちも大喜びで、昼寝をすると言って自分の枕を持ち込んだり、大変なさわぎだ。折角なので、2,3日張ったままにしておこうと思う。
テントに寝ころぶと、防虫ネット越しに、夏の青空にサルスベリの梢のピンクの花が、暑さを強調しているように鮮やかに咲いていた。普段と違った目線で眺める庭はなかなか魅力的だ。横になるとミョウガの花が見えた。サルビアの朱、オイランソウのピンク、キクイモモドキの黄色が夏の陽光に鮮やかに眩しい。炎天下の庭、これらの緑はなんと強く生きていることか。
 カラスアゲハが勢いよく、風に乗って飛んで行った。ホシミスジが木陰を気持ちよさそうにスイスイと飛んでいる。
  今まで聞こえなかったセミの声が、突然激しく聞こえてきた。このセミ時雨だ、考え事をしていたから聞こえなかったのだろう。
  まもなく終わるであろう酷暑の庭を目に焼き付けておこうと思った。