エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

受験産業教育はいらない

2008-05-15 | 教育を考える
                 【サクランボ膨らむ】

 昨年度末、東京の区立中学校で大手進学塾の講師による夜間有料授業を実施するというニュースに接した。できる子をもっと伸ばそうという試みと言うが、こうした発想に大きな疑問を感じた。
 新年度になり、希望する生徒に授業を拡げるという。
知育偏重の是正が叫ばれ、ようやくゆとり教育の理念に行きついた。今そのゆとりが方向転換、また以前の受験競争社会に戻ってしまう危惧を覚える。
 この塾教育も、大学受験のため、さらに一流会社へと言った親の愚かさが、子どもたちを洗脳し犠牲にしているものに思えてならない。
 頭でっかちな人間は要らない。こころ優しい、協調できる「優しい社会」を支える社会人に育って欲しい。子どもたちが心豊かな人生を送るための基盤を培うための教育であって欲しい。
 学校は、とりもなおさず知育、徳育、体育のバランスの取れた全人格的、総合的な教育の場である。営利目的の受験産業との連携が、子どもたちの豊かな学校教育をゆがめる受験競争社会を助長してはならない。あらためてそう思っている。