エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

カイズカイブキの枝

2008-08-26 | 自然観察

 我が家の東向きの門柱の脇に、南にトウカエデが、北側にはカイズカイブキが植わっている。いずれもいつしか2階の屋根ほど高く育った。
 昨日、雨上がりの涼しい庭で気になっていた枝を払った。
脚立に登りカイズカイブキの枝を払っていたら、一カ所違った葉ついた枝に気づいた。カイズカイブキは、やわらかいヒノキの葉に似た手に優しい葉だが、一枝だけ手に痛そうな針状の葉が出ていたのだ。これはどういう事か?宿り木?しっかり点検したが、他の枝と同じ枝から出ているではないか。

 手持ちの図鑑を開いてみたら、【カイズカイブキ】はヒノキ科、ビャクシン属で、「葉は密生し、ほとんどが鱗片状で、ごくまれに針状のものが出ることがある。」とあった。これかと思った。
 近くのビャクシン属には、イブキ、ハイネズ、アスナロ、ミヤマビャクシンなどがあり、【ハイビャクシン】の解説には「葉は緑色で非常に密生し、ほとんどが長さ6~8ミリの針状で、普通3輪生する。老木ではまれに鱗片状の葉がでる」とあった。
 払った枝に小さな玉のような実が沢山付いていた。図鑑の写真にはこの属にはいずれも同じような球果が付いていた。また、針状の葉は【ネズ】の葉によく似ていた。よく似た親類の特性が出た先祖返りなのかと私なりに結論づけ、納得した。
枝がらせん状に主幹に巻きいているカイズカイブキの樹形はいいものだ。ゴッホの「糸杉と星の見える道」はカイズカイブキではないかと思っている。