中島ブラザーズ ”弟”の「外で遊ぼう!」

近頃は日本海で、ヒラマサを追ってばかり。よって磯釣りや渓流釣りは休止状態ですが…。

幸か不幸か

2014-06-07 12:30:00 | 音楽
 齢50を迎えると、覚える(られる)ことよりも思い出すことの方が得意になっているような気がしないでもない。今年になって、特に昔を振り返り懐かしむ機会が増えており、何だか急に、いつものVドラム(電気仕掛け)ではなく、本物のドラム(生)が叩きたくなっていた。
 そんな中、「引っ張り出して、チョッと叩いてみるか」と意気込んではみたが、ボクの所有するドラムセットは、何しろ80年代前半の製品なので、メッキのサビ浮きを始めとする、腐食が進んで往時を見る影もない状態になっている。
 ならば、スネアドラムだけでもレストアしてみようと、メッキ磨きを片手にゴシゴシと磨き上げてみた。ツヤ具合は7割方回復させるのが限界だったが、新品のヘッドを装着してチューニングを施し、スタンドに乗せて叩いてみた。
 ボクのヘタなスティック・ワークでもイイ音かつ結構なヴォリュームで鳴ってくれるので、気持ちがイイ。それもそのはず、ボクのスネアドラムはPearl社の往年の名器”ジュピター・6 1/2インチ”であり、これはその昔、KISSのピーター・クリス等が愛用していたモデルなのだ。

 
●往年の名器”ジュピター”●


 スネアドラムでの練習は、ドラム練習の基礎。なので、基礎練習を30年振りに再開してみる。
 普段遊んでいるのはVドラムという、言わば電子楽器なので、そとは全く違う感触に驚くばかりだ。Vドラムがセンサーを操作する感覚が必要なのに対して、生ドラムは自分のパワー&スティックのコントロールでダイレクトに鳴らさなくてはならないため、違いは当然と言えば当然だ。
 まずはシングル(片手で1回ずつ打つ奏法)とダブルストローク(片手で2回ずつ打つ奏法)のコンビネーションあたりから手をつけたのだが、シングルは兎も角ダブルの方は、衰えた腕では2発目のボリュームが出ず、どうもウマくいかない。「何かイイ練習方法はないものか?」とyoutubeを検索すると、過去のボクには知りようが無かった、あらゆる練習法が画像でアップされていることに気付かされた。

 思い起こせばボクが中高生だった頃は、ドラム演奏を上達させるには有償でドラムレッスンを受けるか、さもなくばブラスバンド部などに入部するのが一番の方法だった。だが、ボクのような独学派は僅かな数の教則本の、付録のようなカセットテープを聴いてひたすら想像するしか方法がなく、練習法は実にいい加減な状態だった。そう言えば、ボクの周りのギターやベースを弾くメンバーの殆ども独学で練習をしていたが、ドラムと同様に当時は基礎となる練習法を教わる機会も少なかったので苦労をしていたことを記憶している。
 ついでに言えば、バンドメンバーとの間で演奏する曲目を決めようにも、バンド用の譜面集の数は少なく高価だったし、明らかに誤記をしている部分もあったので、殆どの場合、カセットテープを部分的に何回も「キュルキュル」と巻き戻し再生して一音一音を拾いながらコピーするという、努力を重ねていた。
 その点、現代は上述したように、youtubeを検索するだけで、一方通行とは言えドラムその他の講師のレッスンがタダで受けられるし、タブやコード譜の無料配信もかなりあるので、ボク達がやっていた苦労はしなくても済む場合が多いようだ。

 と言った次第で「今の人達は幸せだな~。」と言いたいところだが、簡単にそうとは言えない。何故ならボク達の世代は時間が掛かり苦労する分だけ、その他大勢から抜け出した先にライバルは少なかったハズであり、反面、今の世代は平均レベルが底上げされているために、そこから抜け出すのは至難の業だと思うからだ。また、始めから多くの答えが出揃っている分だけオリジナリティーを持ったスタイルになるのは、想像力に頼るしかない部分が多かったボクらの世代よりも苦労が多いようにも思える。

 「内向きで守りに入る若者世代」と簡単に批判する人がいるが、出尽くした感のある中で光る存在になることの難しさは、今回の音楽の例を見ても納得できるし、他に思い当たるフシも相当数あるから、一様に責めることは難しい。以前ならボクも責める側であったが、歳を重ねたせいか観点が変わって「情報過多の現代が便利であることには間違いないが、ある意味では不幸だ。」と、思うようになった今日この頃なのである。

 で、肝心のドラム練習の方はと言うと、そもそもの腕前自体が大したことがないうえに、練習をしたところで30年以上前の出来になるはずもない。だから、ただのボケ防止と言ったところだ。
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