■好スタート■
前週でも少し触れたが、京都府、経ヶ岬沖の白石グリでは、すでに“春の、ヒラマサの回遊”が始まっており、近々の情報では最大で105cmが仕留められている。ボクの予想よりも10日ほど早いスタートだったために、予約していた日時と合わず、少々あせっていたが、ようやく3月末にチャンスが巡ってきた。
この海域ではボクが信頼を寄せる船長が操船する、日本海41に今回も乗り込み、早速現地へと向かった。
ご存知の通り、白石グリは午前11時にならないとアンカーを入れての釣りが出来ないため、しばらく沖で控えていたが、定刻になると、周囲の船と共に一斉にスタート。想定していたポイントに入って辺りを見回すと、ヒラマサ狙いの船がひしめく状態になっていた。
今回は、いつもの3.75m竿に加えて、予備竿に回って自宅で眠っていた2.65m竿を持ち込んでいた。というのも前回の釣行時、周囲と流すラインのバランスがとれず、オマツリが頻発して時合いを逃してしまったためだ。これから乗合船での釣りは、こだわりを捨てて長短併用で望むことにしたが、そうなると今までとは感覚が変わってくる部分もあるので、また悩みが出てくるかも知れない。だが「道具を使いこなすことは今シーズンの楽しみの一つ」として、前向きに捉えている。
そして、当日の釣り座だが、ボクにしては幸運の2番クジが当たり、右舷トモの位置が確保できたので、短いほうの竿をチョイス。当日の実釣がスタートした。
■ユルユル潮■
マキエサを充分に撒いてから、仕掛の投入を開始する。しかし、潮流は50mあたり8分以上掛かるという、ユルユル潮だった。
それでも「止まっているよりはマシ。」と、嫌な気配を吹き飛ばそうとしたが、流れてくる方向がマズかった。ここ白石グリでは、西からの潮が最良とされており、実際にその気配があったために船長は位置取りをしたのだが、底潮は北から南へと流れていたのだ。
そうと知ってからの船長の判断は早く、すぐにアンカーの打ち直しを行ったが、いかんせん、ひしめく他船との間を縫っての位置取りではウマく流せそうになく、第一ポイントはあきらめざるを得なかった。そんな時にヤワな船長であれば、船団に入って、おこぼれを頂戴する戦法を採るが、我が船長は経験と知恵を生かして次なるポイントへと向かった。
■シーズン1本目■
2ヶ所目のポイントでは、同じ白石グリであっても、水深がやや浅目の部分を狙うような位置取りが行われたが、他船はノーマークであったため、貸切状態だった。
相変わらず潮流は遅いままだったが、再びたっぷりとマキエサを入れた後に再スタートを切った。しかし水温が上がるといわれている西からの潮ではないため、アタリが出るまでには時間がかかりそうな気配がしていた。そして予想は的中した。
この日は数日来の状況からヒラマサの回遊が確認できているため、ハナから仕掛に発泡ウキの7番を通して上層を意識していたが、開始から1時間ほどはエサも残り気味だった。そのため、「手前の深いタナを狙えばマダイがアタッてくるかも?。」と考えていた矢先、潮況が好転し始めたのか、今度はエサ盗り達が活発に動き始めた。
そこで、装着する発泡ウキを8番に上げて流し始めると、95mラインで、ついにこの日の初アタリを捉えるに至った。
始めの内は、「メジロかも?。」と思う場面もあったが、船下に来てからの横走りしない締め込みはヒラマサのそれに間違いなく、その後に訪れるであろう今年初のご対面の瞬間にワクワクと心が躍る。そして無事にフィニッシュ。サイズは中マサと呼ぶに至ったばかりのサイズだったが、マズは顔を見られたことに一安心した。
中マサであった以上、周囲に群れが入っているであろうから、次の1本に期待したが、続いてのアタリには恵まれなかった。変わって隣の釣り座から竿を出していた常連のAさんに同寸が来て以降は、アタリが途絶えてしまった。
■待ってました!■
1本目を獲ってから1時間以上が経過した。その間、サシエサは盗られっぱなしになっていた。この時点では仕掛に入れる発泡ウキのサイズが8番+8番まで上がっていたが、これで残ったため、その次の流しでは8番+7番に落としてみることにした。
送り出し量は20m。これが馴染んで、極ゆっくりと回り始めたリールのカウンターが47mを指した頃、待望の急速逆転が始まった。
「アワセを入れると衝撃が…」と言いたいところだったが意外と楽に寄って来る。
その引き味のせいか、「そこそこサイズのマダイかな?。」と当初は思っていた。しかし、船下近くまで引き寄せた頃に相手の態度が豹変する。真下方向にギュンギュンと締め込み始めたのだ。
水深分の距離を切るまではハラハラの連続だったが、どうにかこうにか距離を詰めてゆく。
そして充分に弱らせたことを確認し、最後の手繰りは船長に任せ、ボク自ら構えた玉網に無事ネットインさせることができたが、ハリ掛かりを見るとアブナイ・アブナイ。口吻の皮の部分に刺さっていたのだが、その穴は広がって、あと何回か首を振られるとハリハズレが起こってしまいそうな状況だったのだ。
思った以上のサイズであったことと、久しぶりの90cmオーバーに感動気味になったが、志は高く持たねばならない。何せ隣で竿を出すAさんは、今年に入ってジャスト1mの大マサを既に仕留めているのだ。
撮影後はサイズアップを狙って、すぐに流しを再開したが、連発とはならなかった。そしてしばらく間が空いて、Aさんがヒラマサを掛ける。
これが難なくゲットされた後は沈黙の時間がやってきた。
残り時間も少なくなってヒラマサの気配が薄くなってゆく中、様々なタナを探ってみたが、水温が下がったのか、ポツポツとマダイが相手をしてくれるのみだった。
そして、ドカ撒き後のラスト一投ではアタリをとることが出来たが、ハリハズレでこの日の釣りが終わった。
■今年は大きいかも?■
前回釣行のすぐ後からヒラマサの回遊が始まったが、この記事を書いている時点では、例年よりも平均サイズが大きいように思える。これから徐々に水温が上がりだすと、ヒラマサのパワーも上がって手こずらせてくれるだろうが、夏~秋ほどのパワーは無いため、ミディアム・タックルでの自己記録更新のチャンスであるには違いない。回遊が終わるであろう、5月末までにあと何cmサイズアップできるだろうか?…。
前週でも少し触れたが、京都府、経ヶ岬沖の白石グリでは、すでに“春の、ヒラマサの回遊”が始まっており、近々の情報では最大で105cmが仕留められている。ボクの予想よりも10日ほど早いスタートだったために、予約していた日時と合わず、少々あせっていたが、ようやく3月末にチャンスが巡ってきた。
この海域ではボクが信頼を寄せる船長が操船する、日本海41に今回も乗り込み、早速現地へと向かった。
ご存知の通り、白石グリは午前11時にならないとアンカーを入れての釣りが出来ないため、しばらく沖で控えていたが、定刻になると、周囲の船と共に一斉にスタート。想定していたポイントに入って辺りを見回すと、ヒラマサ狙いの船がひしめく状態になっていた。
●周囲の船団●
今回は、いつもの3.75m竿に加えて、予備竿に回って自宅で眠っていた2.65m竿を持ち込んでいた。というのも前回の釣行時、周囲と流すラインのバランスがとれず、オマツリが頻発して時合いを逃してしまったためだ。これから乗合船での釣りは、こだわりを捨てて長短併用で望むことにしたが、そうなると今までとは感覚が変わってくる部分もあるので、また悩みが出てくるかも知れない。だが「道具を使いこなすことは今シーズンの楽しみの一つ」として、前向きに捉えている。
そして、当日の釣り座だが、ボクにしては幸運の2番クジが当たり、右舷トモの位置が確保できたので、短いほうの竿をチョイス。当日の実釣がスタートした。
●旧型ゴウインの265H●
■ユルユル潮■
マキエサを充分に撒いてから、仕掛の投入を開始する。しかし、潮流は50mあたり8分以上掛かるという、ユルユル潮だった。
それでも「止まっているよりはマシ。」と、嫌な気配を吹き飛ばそうとしたが、流れてくる方向がマズかった。ここ白石グリでは、西からの潮が最良とされており、実際にその気配があったために船長は位置取りをしたのだが、底潮は北から南へと流れていたのだ。
そうと知ってからの船長の判断は早く、すぐにアンカーの打ち直しを行ったが、いかんせん、ひしめく他船との間を縫っての位置取りではウマく流せそうになく、第一ポイントはあきらめざるを得なかった。そんな時にヤワな船長であれば、船団に入って、おこぼれを頂戴する戦法を採るが、我が船長は経験と知恵を生かして次なるポイントへと向かった。
■シーズン1本目■
2ヶ所目のポイントでは、同じ白石グリであっても、水深がやや浅目の部分を狙うような位置取りが行われたが、他船はノーマークであったため、貸切状態だった。
相変わらず潮流は遅いままだったが、再びたっぷりとマキエサを入れた後に再スタートを切った。しかし水温が上がるといわれている西からの潮ではないため、アタリが出るまでには時間がかかりそうな気配がしていた。そして予想は的中した。
この日は数日来の状況からヒラマサの回遊が確認できているため、ハナから仕掛に発泡ウキの7番を通して上層を意識していたが、開始から1時間ほどはエサも残り気味だった。そのため、「手前の深いタナを狙えばマダイがアタッてくるかも?。」と考えていた矢先、潮況が好転し始めたのか、今度はエサ盗り達が活発に動き始めた。
そこで、装着する発泡ウキを8番に上げて流し始めると、95mラインで、ついにこの日の初アタリを捉えるに至った。
●この竿が曲がるのは久しぶり…●
始めの内は、「メジロかも?。」と思う場面もあったが、船下に来てからの横走りしない締め込みはヒラマサのそれに間違いなく、その後に訪れるであろう今年初のご対面の瞬間にワクワクと心が躍る。そして無事にフィニッシュ。サイズは中マサと呼ぶに至ったばかりのサイズだったが、マズは顔を見られたことに一安心した。
●70cmほどの中マサ●
中マサであった以上、周囲に群れが入っているであろうから、次の1本に期待したが、続いてのアタリには恵まれなかった。変わって隣の釣り座から竿を出していた常連のAさんに同寸が来て以降は、アタリが途絶えてしまった。
■待ってました!■
1本目を獲ってから1時間以上が経過した。その間、サシエサは盗られっぱなしになっていた。この時点では仕掛に入れる発泡ウキのサイズが8番+8番まで上がっていたが、これで残ったため、その次の流しでは8番+7番に落としてみることにした。
送り出し量は20m。これが馴染んで、極ゆっくりと回り始めたリールのカウンターが47mを指した頃、待望の急速逆転が始まった。
「アワセを入れると衝撃が…」と言いたいところだったが意外と楽に寄って来る。
●始めのうちは楽勝ムードだった●
その引き味のせいか、「そこそこサイズのマダイかな?。」と当初は思っていた。しかし、船下近くまで引き寄せた頃に相手の態度が豹変する。真下方向にギュンギュンと締め込み始めたのだ。
●腰を落として耐えるの図●
水深分の距離を切るまではハラハラの連続だったが、どうにかこうにか距離を詰めてゆく。
そして充分に弱らせたことを確認し、最後の手繰りは船長に任せ、ボク自ら構えた玉網に無事ネットインさせることができたが、ハリ掛かりを見るとアブナイ・アブナイ。口吻の皮の部分に刺さっていたのだが、その穴は広がって、あと何回か首を振られるとハリハズレが起こってしまいそうな状況だったのだ。
●93cm!●
思った以上のサイズであったことと、久しぶりの90cmオーバーに感動気味になったが、志は高く持たねばならない。何せ隣で竿を出すAさんは、今年に入ってジャスト1mの大マサを既に仕留めているのだ。
撮影後はサイズアップを狙って、すぐに流しを再開したが、連発とはならなかった。そしてしばらく間が空いて、Aさんがヒラマサを掛ける。
●80cm級との攻防●
これが難なくゲットされた後は沈黙の時間がやってきた。
残り時間も少なくなってヒラマサの気配が薄くなってゆく中、様々なタナを探ってみたが、水温が下がったのか、ポツポツとマダイが相手をしてくれるのみだった。
そして、ドカ撒き後のラスト一投ではアタリをとることが出来たが、ハリハズレでこの日の釣りが終わった。
■今年は大きいかも?■
前回釣行のすぐ後からヒラマサの回遊が始まったが、この記事を書いている時点では、例年よりも平均サイズが大きいように思える。これから徐々に水温が上がりだすと、ヒラマサのパワーも上がって手こずらせてくれるだろうが、夏~秋ほどのパワーは無いため、ミディアム・タックルでの自己記録更新のチャンスであるには違いない。回遊が終わるであろう、5月末までにあと何cmサイズアップできるだろうか?…。
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