中島ブラザーズ ”弟”の「外で遊ぼう!」

近頃は日本海で、ヒラマサを追ってばかり。よって磯釣りや渓流釣りは休止状態ですが…。

「カン付バリを改良する」の巻

2021-10-09 12:30:00 | 船釣りタックル&仕掛、戦略他
 もしかすると、既に気付いてやっている人がいるかもしれないが、カン付バリを眺めていて思い付いた事を…。

 ハリのチモト切れ(ミミ切れ)を防ぐために、ボクはいつもカン付バリを愛用している。それを中村式カン付き南方延縄結びを用いて結び目が物理的に回らないようにしている事は何度もこのブログで記してきた。
 但し、カン付バリにも色々あって、フカセ釣りでは専らオーナー社のメジ・カツオを愛用しているのだが、これの良さの第一は、カンを形成した部分=アイ部の先端部がロウ付けされていて、そこに巻き付けたハリスが喰い込まない点だ。

●オーナー社・メジ・カツオ●


 近年取り組んでいるクエ釣りでも同様にロウ付けされたハリがあって、そのタイプの代表格であるところの、インターフック社のMOシリーズを使っていたのだが、やや割高な事と、私が通う釣具店では品切れすると入荷迄に時間がかかる点がネックとなっていた。

●インターフック社・MO(35号)●


●ロウ付けされたMOのアイ部●


その為、近ごろではオーナー社のスーパークエに改良を加えて使用している。

●スーパークエ40号●


 但し、ノーマルのスーパークエは、アイ部に何の工夫や謳い文句も無く、「ブツ切り」になっている点が気になる。

●スーパークエ(ノーマル)のアイ部●


 実用上は大丈夫なのかもしれないが、ここにハリスが喰い込むと「いかにも切れそう」な感じがするので、ボクはこれまで、そこを埋める改良を試してきた。
 その一はハンダ付けで、これは表面のコーティングに弾かれて全くダメだった。次いで5分間硬化タイプのエポキシ樹脂を使ってみたが、結果は上々で、初期はそれを使用していたが、固まる前に垂れてしまったりで、やや使い辛い面があった。
 「ならば瞬間接着剤では?」と思い、それもやったが、サラサラ過ぎの為、盛る事が難しくてダメだった。
 で、ある日思い付いたのが、UVレジンという、紫外線で固まる樹脂で埋める方法だった。

 UVレジンは歯科の治療でも使われているし、ロッド制作の一部でも使われているので、強度や実績は充分。紫外線ランプを照射する迄は使い易い粘度でありながら、一旦照射するとカチカチに固まるという、誠にもって便利な存在だ。

 用意する物は全て百均で手に入る。まずはメインのUVレジンだが、ダイソーやセリアで簡単に入手出来る。(当然¥110)

●左=セリア、右=ダイソーで販売中●


 注意点は「LEDライト対応」が謳われている「ハードタイプ」そして「カラーはクリア」を選択する事だ。

●「LEDライト対応」「ハードタイプ」の表示●


 選ぶ理由は、固めるための特殊で高価なライトが必要でなく、仕上がりが硬い方が、喰い込み対策という目的に合っている事、そして色付きは光を通しにくい分だけ照射に時間がかかり、硬度も落ちる恐れがあるからだ。
 
 次いで必要なのは照射するためのUV-LEDライト。これまた百均で手に入る。(これまた当然¥110)

●セリアのUV-LEDライト●


 固めるには太陽光を使う方法もあるが、それよりもこれを使った方が室内で「固めたいタイミングで、速く、確実に固める事が出来る」ので、何かと便利だ。
 購入したのはUSB電源から電力供給するタイプだ。勿論、パソコンやACアダプターで電源をとる方法もあるが、モバイルバッテリーを持っているのなら、それで使用した方が、設置の自由度が広がる。

●モバイルバッテリーとの接続●



 実際の手順は、ボクの場合、以下の通りに行っている。

 まずは、ハリに付着している不純物をシリコンオフで拭いて取り除くが、これはパーツクリーナーでも代用出来る。

●シリコンオフ(自動車塗装用)●
👇

●アイ部に一滴程度垂らし●
👇

●つまようじの先端で形を整える●
(補足・蛍光灯の光でもゆっくりと粘度が上がるので、非常に使い易い。)
👇

●UV-LEDライトを照射●
(補足・数十秒で表面的には固まるが、実用硬度を出すために5分程度照射する。)
👇

●完成!●


 UVレジンのおかげで、クエ釣りやヒラマサ釣りでのカン付バリの選択肢が増えそうだ。同時にコストダウンも可能になるので、これからもドンドン応用してゆくつもりだ。


 :追記:
 と、「イイ事を思いついた!」と思っていたら、オーナー社がクエバリのバリエーションの一つである、「ストロングクエ」で「ZERO EYE」と称する、UVレジンでアイの先端を埋める方式を採用している事を知った。
 冒頭で記したが、釣り界では「自分のオリジナルだ!」と思っていても、既に他人がやっている事が多い。皆がアノ手コノ手で工夫を凝らしているから、自分の思い付きを易々と「〇〇釣法」なんて自慢げに言うと、後で恥をかくのがこの世界なのだ。
 「アブナイ・アブナイ…。」

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ’21 経ヶ岬のクエ釣り 秋の陣... | トップ | ’21 経ヶ岬のクエ釣り 秋の陣... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

船釣りタックル&仕掛、戦略他」カテゴリの最新記事