■TOTO35周年ツアー■
以前にこのブログでも書いたが、中学3年の時にデビューアルバムを聴いて以来、大ファンとなったTOTOが、約2年半ぶりに日本にやってきた。
場所は大阪中ノ島のフェスティバルホール。大昔に旧館に入った経験があるものの、建て替え後は初めての入館だ。
バンドのメンバーは、オリジナル・メンバーのスティーヴ・ルカサー、デヴィッド・ペイチ、スティーヴ・ポーカロの3人に加え、ヴォーカルは3代目ヴォーカリストのジョセフ・ウイリアムスが担当し、ベースはネイザン・イースト(世界最高峰のベーシストの誉れ高い人物)、ドラムには今回の日本ツアーから参加のキース・カーロック(ジョン・メイヤーやスティングのバックもつとめる)も加入しており、陣容から言えば、(いつものことだが)世界屈指のクオリティを持つメンバーが集結している。
オープニングは、 ON THE RUN (TOTO XXより)(一部CHILD'S ANTHEMのリフが入る) ~ GOODBYE ELENORE (TURN BACKより)で、
以下、
GOIN’ HOME (TOTO XXより)
HYDRA (HYDRAより)
St. GEORGE AND THE DRAGON (HYDRAより)
I’LL BE OVER YOU (FAHRENHEITより)
IT’S A FEELING (TOTO IVより)
ROSANNA (TOTO IVより)
WINGS OF TIME (KINGDOM OF DESIREより)
FALLING IN BETWEEN (FALLING IN BETWEENより)
I WON’T HOLD YOU BACK (TOTO IVより)
PAMELA (THE SEVENTH ONEより)
99 (HYDRAより)
1WHITE SISTER (HYDRAより)
AFRICA (TOTO IVより)
HOW MANY TIMES (KINGDOM OF DESIREより)
STOP LOVING YOU (THE SEVENTH ONEより)
~キース・カーロックのドラム・ソロ
と、続き、ラストはファーストヒット曲の
HOLD THE LINE (TOTOより)
アンコールは
HOME OF THE BRAVE (THE SEVENTH ONEより)
で、締めくくられた。
スティーヴ・ルカサーは何年か前に潰してしまった声のため、昔のような声ではなく、今回も歌はキビシ目だったが、ギターはいつもながらのアグレッシヴ&ワイルドかつ緻密なウルトラ・プレイの連続だった。
ヴォーカルのジョセフ・ウイリアムスも若き日のツヤ感はやや後退したものの、TOTOの曲全般を占めるハイトーンを出すには何の問題もない状態だった。
デヴィッド・ペイチも相変わらずタッチがしっかりしていて、エッジの効いたピアノ・サウンドを聴かせてくれた。
勿論、キーボードのスティーヴ・ポーカロは古い言い方だが、この人にしか出せないシンセサウンドだったし、ネイザン・イーストは控えめながら「見る人が見れば強烈なプレイ」だった。
何よりもドラマーの”超端くれ”のボクにとっては、キース・カーロックのプレイはキョーレツだった。これまでのTOTOでドラムを担当していた故ジェフ・ポーカロやサイモン・フィリップスは「ロック畑の香り」がするプレイだったのに比べ、彼のプレイは「『ジャズ・フュージョン畑の香り』が漂いながらもしっかりロックしている」から、今までとは異色なリズムとなっていた。特にドラムソロは、こっちの口は開いたままとなって「物凄い」としか表現のしようがないプレイだった。
アッという間でありながら、盛りだくさんの約2時間20分だったが、個人的にはプログレ色が強くて好みなセカンドアルバム「HYDRA」からの選曲が4曲もあったのが嬉しかったし、同行した同じく大ファンの妻共々、大盛り上がりで過ごすことができ、大いに幸せだった。
これほどまでの「パーフェクトなテクニックの下支え」があるロックバンドは数少なく、TOTOの他は僅かしかいないように思えるし、今後も出てこないように思うのは大げさではないような気がする。次はいつになるのかは不明だが、是非ともチケットを買い求めることにしよう。
■帰宅後に…■
帰宅後に公式パンフレットを眺めていると、スティーヴ・ルカサーのインタビュー記事にこんなことが書かれていた。
「40年以上に渡って兄弟として活動してきたバンドのメンバー達だけど、その中身はポーカロ家のガレージで集まっていた15歳の頃の気持ちと変わっていない。」
ボクにも、バンドを組み、みんなで「中島家の工場で集まっていた15歳の頃」があったが、その始まりが丁度35年前のことだ。勿論、TOTOのメンバーとは「天と地、いや「天と地底深く」ほどの次元の違いがあるし、ボクらが現在までバンド活動を続けているワケでもないが、今も付き合う親交のある友達は、あの頃集まった自身が属していたバンドのメンバーや、他のバンドのメンバーとその周囲に居た人達だ。そんなみんなと歴史を刻んできた中で楽しい想い出が多く残っているが、今年に入ってから今まで経験したことのない、悲しく辛い別れがあった。同様な出来事がTOTOのメンバーにも起こり、やがてはオリジナルメンバーがスティーヴ・ルカサー1人になって、2008年に一度は解散に至っている。しかし、その後、2010年に再結成をしてからの彼らの活動は、減ってはしまったが、再結集した昔の仲間とプレイできることを心から喜び、メンバーとのツアーを楽しんでいるかのような印象を受ける。この日、彼らが生き生きとプレイする姿を見、この記事を読んだことで、悲しみを乗り越えている最中にボクは、何だか勇気づけられたような気がする。
「本当に行って良かった。」そう思ったTOTOの35周年ライヴだった。
以前にこのブログでも書いたが、中学3年の時にデビューアルバムを聴いて以来、大ファンとなったTOTOが、約2年半ぶりに日本にやってきた。
場所は大阪中ノ島のフェスティバルホール。大昔に旧館に入った経験があるものの、建て替え後は初めての入館だ。
●フェスティバルホール●
バンドのメンバーは、オリジナル・メンバーのスティーヴ・ルカサー、デヴィッド・ペイチ、スティーヴ・ポーカロの3人に加え、ヴォーカルは3代目ヴォーカリストのジョセフ・ウイリアムスが担当し、ベースはネイザン・イースト(世界最高峰のベーシストの誉れ高い人物)、ドラムには今回の日本ツアーから参加のキース・カーロック(ジョン・メイヤーやスティングのバックもつとめる)も加入しており、陣容から言えば、(いつものことだが)世界屈指のクオリティを持つメンバーが集結している。
オープニングは、 ON THE RUN (TOTO XXより)(一部CHILD'S ANTHEMのリフが入る) ~ GOODBYE ELENORE (TURN BACKより)で、
●オープニング●
以下、
GOIN’ HOME (TOTO XXより)
HYDRA (HYDRAより)
St. GEORGE AND THE DRAGON (HYDRAより)
I’LL BE OVER YOU (FAHRENHEITより)
IT’S A FEELING (TOTO IVより)
ROSANNA (TOTO IVより)
WINGS OF TIME (KINGDOM OF DESIREより)
FALLING IN BETWEEN (FALLING IN BETWEENより)
I WON’T HOLD YOU BACK (TOTO IVより)
PAMELA (THE SEVENTH ONEより)
99 (HYDRAより)
1WHITE SISTER (HYDRAより)
AFRICA (TOTO IVより)
HOW MANY TIMES (KINGDOM OF DESIREより)
STOP LOVING YOU (THE SEVENTH ONEより)
~キース・カーロックのドラム・ソロ
と、続き、ラストはファーストヒット曲の
HOLD THE LINE (TOTOより)
アンコールは
HOME OF THE BRAVE (THE SEVENTH ONEより)
で、締めくくられた。
スティーヴ・ルカサーは何年か前に潰してしまった声のため、昔のような声ではなく、今回も歌はキビシ目だったが、ギターはいつもながらのアグレッシヴ&ワイルドかつ緻密なウルトラ・プレイの連続だった。
●スティーヴ・ルカサー●
ヴォーカルのジョセフ・ウイリアムスも若き日のツヤ感はやや後退したものの、TOTOの曲全般を占めるハイトーンを出すには何の問題もない状態だった。
●ジョセフ・ウイリアムス●
デヴィッド・ペイチも相変わらずタッチがしっかりしていて、エッジの効いたピアノ・サウンドを聴かせてくれた。
●デヴィッド・ペイチ●
勿論、キーボードのスティーヴ・ポーカロは古い言い方だが、この人にしか出せないシンセサウンドだったし、ネイザン・イーストは控えめながら「見る人が見れば強烈なプレイ」だった。
何よりもドラマーの”超端くれ”のボクにとっては、キース・カーロックのプレイはキョーレツだった。これまでのTOTOでドラムを担当していた故ジェフ・ポーカロやサイモン・フィリップスは「ロック畑の香り」がするプレイだったのに比べ、彼のプレイは「『ジャズ・フュージョン畑の香り』が漂いながらもしっかりロックしている」から、今までとは異色なリズムとなっていた。特にドラムソロは、こっちの口は開いたままとなって「物凄い」としか表現のしようがないプレイだった。
●キース・カーロック●
アッという間でありながら、盛りだくさんの約2時間20分だったが、個人的にはプログレ色が強くて好みなセカンドアルバム「HYDRA」からの選曲が4曲もあったのが嬉しかったし、同行した同じく大ファンの妻共々、大盛り上がりで過ごすことができ、大いに幸せだった。
●フィナーレ●
これほどまでの「パーフェクトなテクニックの下支え」があるロックバンドは数少なく、TOTOの他は僅かしかいないように思えるし、今後も出てこないように思うのは大げさではないような気がする。次はいつになるのかは不明だが、是非ともチケットを買い求めることにしよう。
■帰宅後に…■
帰宅後に公式パンフレットを眺めていると、スティーヴ・ルカサーのインタビュー記事にこんなことが書かれていた。
「40年以上に渡って兄弟として活動してきたバンドのメンバー達だけど、その中身はポーカロ家のガレージで集まっていた15歳の頃の気持ちと変わっていない。」
ボクにも、バンドを組み、みんなで「中島家の工場で集まっていた15歳の頃」があったが、その始まりが丁度35年前のことだ。勿論、TOTOのメンバーとは「天と地、いや「天と地底深く」ほどの次元の違いがあるし、ボクらが現在までバンド活動を続けているワケでもないが、今も付き合う親交のある友達は、あの頃集まった自身が属していたバンドのメンバーや、他のバンドのメンバーとその周囲に居た人達だ。そんなみんなと歴史を刻んできた中で楽しい想い出が多く残っているが、今年に入ってから今まで経験したことのない、悲しく辛い別れがあった。同様な出来事がTOTOのメンバーにも起こり、やがてはオリジナルメンバーがスティーヴ・ルカサー1人になって、2008年に一度は解散に至っている。しかし、その後、2010年に再結成をしてからの彼らの活動は、減ってはしまったが、再結集した昔の仲間とプレイできることを心から喜び、メンバーとのツアーを楽しんでいるかのような印象を受ける。この日、彼らが生き生きとプレイする姿を見、この記事を読んだことで、悲しみを乗り越えている最中にボクは、何だか勇気づけられたような気がする。
「本当に行って良かった。」そう思ったTOTOの35周年ライヴだった。
●公式パンフレット●
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