■ 東海林さだおさんは才能のある人だと思う。昨年『もっとコロッケな日本語を』を読んだ時もそう思ったが、この本を一昨日読んでやはりそう思った。
食べ物をテーマに書いたエッセイをまとめた1冊。
「苺と大福」にはこんなくだりがある。**そしてなんだかなまめかしい。全体がポッテリしていて、グンニャリしていて、カラダがゆるんでいて、手に持つとそのゆるんだカラダをあずけられたような、もてあましたカラダをゆだねられたような、ぐったりとしなだれかかられたような、いずれにしても(わるい気はしないな)というまことに結構な錯覚にかられる。**大福を若い女性に喩えての描写だが大福の特徴を的確に捉えている、上手い!
1冊丸ごとこんな楽しいエッセイが詰まっている。休日にはこんなエッセイをのんびり読むのがいい。そう大福でも食べながら・・・。