透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

「包む」について考える の巻

2009-01-02 | A あれこれ

「おめでとうございます。U1さん、今年も時々誘ってください」
「おめでとうYちゃん、年賀状ありがとう」
「あ、いえ、昨年お世話になりましたし」



「へ~、U1さんってお料理の本も読むんですか?」
「お料理には・・・、ここにあるのはお料理小説、お料理エッセイだからね」
「そうですか。この本は私も読みました。池波正太郎って食通で有名ですよね」
「そうだね。この作家の小説って読んだことがないけれど、何故かこの本は昔読んだね」
「そうですか」
「ところでYちゃんって料理は?」
「一応しますけど。でもひとり暮らしですから・・・」
「ひとりだと頑張ろうって気にならないか。ひとり鍋ってのもね。」
「そうなんですよ」

「『聡明な女は料理がうまい』とかいうタイトルのエッセイ集かな、あったと思うけどね。昔読んだ本だけど」
「そうですか。どうでしょう・・・。料理がうまい女性が聡明なのか、聡明な女性が料理がうまいのか」
「ん? 突然、論理学?」
「そういうつもりじゃ・・・聡明な女性でも料理が得意じゃないって人もいると思うし。でも料理が得意な人って聡明だとは思いますね」

「なるほどね。ところで、突然だけど包むとか巻く料理にどんなものがある?」
「え~、包む、巻くですか? のり巻。ベーコン巻き、アスパラとかベーコンで巻きますよね。それから牛肉で、なんだろう、ゴボウとか巻きます。ロールキャベツ。それから餃子、はる巻き、シュウマイ。卵焼きも巻きますね。あとなんだろう・・・。ほう葉巻きとか。おせちには昆布巻き」
「いろいろあるね」

「そうですね。まだまだたくさんあると思うんですけど・・・」
「これだけ出てくればリッパ」
「でも、突然どうしたんですか? あ、分かった。U1さんのブログって包むもテーマにしてるから? え~、じゃこの会話もブログネタにするんですか?」

「そう。じゃ次。包むとくるむの違いって分かる?」
「え? 包むとくるむ? くるむって方言じゃなくて標準語ですよね。え~なんだろう・・・。新聞紙に包む、くるむって両方言いますけど、包装紙にくるむとは言わないと思いますけど。だから包む方が包むものの形に合わせて丁寧に包む。くるむほうが、ざっといい加減にというか・・・」
「なるほど。確かにね」
「でも、どうしてそんなこと考えたんですか?」
「諏訪には「たてぐるみ」と言って蔵を、ま、住宅などにくるんだ民家があるんだけど、なぜ包むではなくてくるむなんだろうって思ってたし、さっきYちゃん、ほう葉巻きを挙げたけど、あれは巻くじゃなくて包むだと思うんだよね、言葉の使い方が曖昧だなって思ってさ」
「そうですね。でも、日常使う言葉って厳密な定義づけがされている訳ではないでしょう」
「そうだね、長年の習慣みたいなこともあるだろうし・・・」

「Yちゃん、この近くに美味いラーメン屋があるから、行こう」
「え?どこですか?」
「ヒント、なると巻きの入っているラーメン」
「なると巻きって・・・、巻くとか話してたからですか?」
「そう」

*****

「このなると巻きってどうやってつくるんだろうね」
「この渦ですか。知らない」
「なるとってどっちが表か知ってる?」
「え、これって表裏があるんですか・・・ウソだぁ」
「「の」に見えるほうが表らしいよ。カネ久というメーカーのHP*に出てた」
「ほんとですか?」

まだまだ会話は続いたのですが・・・この辺で。

*なると巻きの表裏→ なると巻き


 


「透明タペストリー」の紹介

2009-01-02 | A あれこれ

 あけましておめでとうございます。

透明タペストリーへようこそ。拙ブログを紹介します。信州の鄙里に暮らす中年が趣味の建築と本などについて書いています。


下記のようにいくつかのテーマを設定していますが、あまり意識はしていません。


「繰り返しの美学」 
建築を構成する要素の規則的な繰り返しは美しい。秩序づけられた状態には美が宿るという観点から捉える建築あれこれ(表参道ヒルズにて撮影)。



「路上観察」 
藤森照信さんたちの路上観察学会に倣って、建築などを路上観察しています。「あ、面白い!」と思ったらパチリ。どこが面白いのか、分析するところまではなかなか出来ませんが・・・(松本市内にて)。



「民家 昔の記録」
25年以上も前に訪ね歩いた全国の民家の記録です。まさか、公開することになるとは・・・(塩山の櫓造り 撮影年月 79/10)。



「建築トランプ」
東京の南洋堂発行の「シャッフル!日本建築」というトランプ。一枚一枚取り上げて、書いています。後10数枚残しています。



「包む」
建築とは人を「包む」空間、環境を創出する手段、ということもできると思います。この意味では衣服も建築。広く生活全般にある「包む」を取り上げます。



「四季のフォトアルバム」
美しい!と感じる感性を大切に。



「この本を読んだ」
日々の読書の記録。要領よくストーリーをまとめて感想を書く、という基本的なスタイルはあまり採りません。本そのものが好きですから、装丁にふれたり関連本について書いたり、気ままな読書記録です。



「ブックレビュー」
読了した本についてひと月分、月末にまとめて載せています(この写真はひと月のブログに登場した本たち。読了本だけではありません)。


「友人との会話」
若い女性との建築談議。ときにはセクハラな会話も。


「透明タペストリー」はこんなブログです。もしよろしければときどき遊びに来てください。