透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

路上観察 安曇野の繭蔵ふたたび

2009-03-08 | A あれこれ

              撮影2008年7月

              ▲▼撮影2009年3月


■ あの繰り返しの美学な繭蔵、解体が進んでいて既に棟木が取り外されていると聞いて、今日また路上観察してきました。

小屋組みはすっかり解体されていました。棟木を直接支えていた2本の通し柱はまだそのままでした。床組みを解体しながら、取り外すことになるのでしょう。

この蔵の持ち主のMさんにお願いして、近くから観察させていただきました(工事現場ですから、作業着を着てヘルメットをかぶって)。

蔵の4隅は3階までの通し柱、およそ20cm角。それ以外の3尺ピッチの柱は2階までの通し柱でおよそ17cm角(きちんと角材になっているわけではなく尺間法のモジュールには乗らない寸法でした)。柱間の落し板は厚さが2寸くらい。

隣りの畑には取り外された棟木や登り梁が並べられています。7間、約13mの棟木は松材、ほぼ中央の寸法は、幅と成ともおよそ1尺2寸。

棟木には大工棟梁の他、力士の名前も墨書きされていましたが、クレーンなどなかった建設当時(明治27年)、どのように建て方をしたんでしょうね。

この蔵は県外に運ばれて再生されるそうです。

「罪と罰」 

2009-03-08 | A 読書日記
 光文社の古典新訳文庫が人気で『カラマーゾフの兄弟』など、世界の名作がよく読まれているようだ。世界の名作などとは無縁だったが、例外的に読んだのがこの『罪と罰』。


世界文学全集18「罪と罰」河出書房(430円)

Mに貸していたがようやく戻ってきた。長い間この長編小説を読んだのは中学生のときだったと思っていたが、巻末の発行年から、それはありえないことがわかった。版を重ねていて、この本は48版のものだが、発行されたのは高校一年生の時だ。

そうか・・・、Mには中学生の時に読んだ本だと言って渡していた。

中学生の頃は、松本清張の推理小説をよく読んでいたから、この本は読んではいなかったのだ。あのころは『罪と罰』ではなくて『点と線』だったのだ。

高校生になってから、名作といわれる本を読んでこなかったことに気が付いて、この本を読んだのだろう。2段組、細かな文字がびっしり。今はもうこんな長編を読む気力はないなぁ。登場人物の名前が覚えられない。でも主人公の名前 ロジオン・ロマーヌイチ・ラスコーリニコフだけは今でも覚えている。

中学生の時に読んだのなら、自室にある一番古い本ということになるから大切にしておこうと思っていたが、高校一年生のときだったとなると、もっと古い本があるだろう・・・。