透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

繰り返しの美学 雑誌の表紙

2009-03-13 | B 繰り返しの美学


 建築雑誌の表紙を飾った繰り返しの美学。

東京都町田市にある幼稚園だそうです。両側に保育室が並ぶ中廊下。写真が小さくて分かりにくいですが、繰り返しの美学な空間構成ですね。

上部には、たぶん構造的に意味のある下り壁が等間隔に並んでいます。そしてそれらを繋ぐ中央の下り壁。下端にスポットライトが繰り返しを強調するかのように付いています。少し上向きのカメラアングルはこの上部を意識したものでしょう。

単なる飾りに過ぎないようなものの繰り返しでも、もちろん美しいと思いますが、この例のように構造的に意味のあるもの、直接的に空間構成に関わる要素の繰り返しにはウソのない美しさ、とでも言ったらいいでしょうか、力強い美しさがあります。

この幼稚園を紹介する記事によると、設計者は増改築の計画に伴って求められた現行法への適応に大分苦労されたようです。法的な制約をクリアして尚、美しく創る・・・。難しい課題ですが避けて通るわけにはいきませんね。

幼稚園ならば、内装制限に関しては保育園ほど厳しくないはず(幼稚園も保育園も共に未就学児のための建築ですが、法規の適用が異なります)。もっと木を使う内装計画もあったかも、と勝手に思ってこの表紙を見ましたが、暗くなりがちな中廊下を出来るだけ明るくしようという意図が設計者にはあったのでしょう。


桜の東京、芸術鑑賞の予定

2009-03-13 | A あれこれ




 来月、北陸へ旅行することにしたが、今月末東京して、美術展を観てこようと思う。

国立西洋美術館で開催中の「ルーヴル美術館展」、やはり目玉はフェルメールだろうか。

赤瀬川原平さんは、**フェルメールはカメラが出来る前の“写真家”である。と考えた方がいいのかもしれない。**と書いている(「フェルメールの眼」講談社)。光学的で神秘的だというのだ。

今回出展されているフェルメールの「レースを編む女」のサイズはA4位、小さい。ひたすら糸に集中する女性、精密な描写。右側から光が射している絵は少ない。連日混んでいるようだからじっくり鑑賞、とはいかないだろうな・・・。

同じ上野の東京都美術館では「アーツ アンド クラフツ展」が開催されている。先日図録を見せてもらったがこちらもなかなか充実した展覧会のようだ。

他には・・・、どこか日本庭園でも。福岡で桜が咲き始めたそうだ。東京、今月末は桜が満開だろう。