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■ 建築雑誌の表紙を飾った繰り返しの美学。
東京都町田市にある幼稚園だそうです。両側に保育室が並ぶ中廊下。写真が小さくて分かりにくいですが、繰り返しの美学な空間構成ですね。
上部には、たぶん構造的に意味のある下り壁が等間隔に並んでいます。そしてそれらを繋ぐ中央の下り壁。下端にスポットライトが繰り返しを強調するかのように付いています。少し上向きのカメラアングルはこの上部を意識したものでしょう。
単なる飾りに過ぎないようなものの繰り返しでも、もちろん美しいと思いますが、この例のように構造的に意味のあるもの、直接的に空間構成に関わる要素の繰り返しにはウソのない美しさ、とでも言ったらいいでしょうか、力強い美しさがあります。
この幼稚園を紹介する記事によると、設計者は増改築の計画に伴って求められた現行法への適応に大分苦労されたようです。法的な制約をクリアして尚、美しく創る・・・。難しい課題ですが避けて通るわけにはいきませんね。
幼稚園ならば、内装制限に関しては保育園ほど厳しくないはず(幼稚園も保育園も共に未就学児のための建築ですが、法規の適用が異なります)。もっと木を使う内装計画もあったかも、と勝手に思ってこの表紙を見ましたが、暗くなりがちな中廊下を出来るだけ明るくしようという意図が設計者にはあったのでしょう。